海人は紫耀とあなたの顔を
交互に見ていたが、
ふと我に帰った。
そんな海人を無視して
あなたに話しかける紫耀。
あなたが何も言えずにいると、
と言われた。
紫耀からのその一言で、
涙が溢れてくる。
その時激しく楽屋のドアが叩かれ、
激しく廉が入ってきた。
あなたの表情は
皆の方に背を向けているため
紫耀にしか見えていなかった。
自分の目の前で涙を流すあなたを置いて
すぐに行く事が出来ずにいた紫耀。
気まずいまま
ここで行ってしまうと、
次はドラマの撮影が一区切りつくまで
あなたに会えない、、、
それを思うとすぐには足が
動かない。
でも時間はそこまで
迫ってきていた。
紫耀はあなたの頭を
クシャっと撫でながら
そう言って楽屋を
出て行った。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!