海人を止める事が
出来なかった。
海人を救い出す事が
出来なかった。
このままでいいの?
このまま見てみぬふりを続けても
いいのだろうか?
自分に問いただしても
返ってくる答えは決まっていた。
でも、、
どう救ってあげたらいいか、、
不倫なんて経験した事なくて、
一生自分にも身近な人にも
縁のない事だと思っていた。
だけど
まさかこんな身近にいる
大切な人が
不倫をしているなんて、、、。
海人を軽蔑しているわけではない。
ただ
自分が不倫をしている人の気持ちが
わからなさすぎて
その場に合った
最適であろう言葉すら
全く思いつかない、、、。
紫耀だったら何て言ってたかな?
紫耀だったらどうしてたかな?
力づくで止めてたのだろうか?
でも恋は
力でどうこうできるものじゃない。
本人が頭で理解して
気持ちに整理をつけて
《別れ》という道に
一歩踏み出せた時、、、
そこからが新たなスタートとなる。
自分じゃ助けられないと
わかっていても
紫耀に助けを求める事すら
出来ない現状。
あなたは1人、
ベンチで涙を流していた。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。