紫耀もあなたの隣で
横になった。
その声だけでも
ビクっとなるあなた。
あなたはゆっくりと
紫耀の方へと向いた。
そしてゆっくりと
紫耀の胸に顔を埋める。
紫耀を確かめるかのように、、、
ここは安心できる場所なんだと
確認するかのように、、、
優しい声で
そっと囁くように
怖がらせないように
そう尋ねると、
あなたは静かにうなずいた。
あなたを怖がらせないように
優しく語りかけながら
そっと包み込む。
小刻みに震えていた身体から
スーっと力が抜けていく。
そしてあなたの方から
紫耀の背中に手を回すのを
確認すると、
紫耀はしっかりと
あなたを抱きしめた。
紫耀の匂い、、、
紫耀の体温、、、
紫耀の声、、、
紫耀の優しさ、、、
紫耀の全てが
あなたの気持ちをほぐしていく。
何の嘘かな?と
心の中で思っていると、
なんて言いながら
ハハっと笑う紫耀。
何も反応を示さないあなた。
その言葉に対して
あなたはかすかに首を横に振る。
あなたは紫耀の腕の中から
一生懸命上を向き
ちゅっとキスをした。
キスであなたの言葉を
遮った。
紫耀にそう言われて、
あなたは心が鎖で縛られていた感覚から
一気に解き放たれた感じがした。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。