第594話

piece586〜待っていた現実
3,591
2019/09/23 00:50





目が覚めると

そこには現実が待っていた。







何時間寝たのかわからないが、

外はもう暗くなっていた。






あなた

恭ちゃん、、。






自分の頬を

肩を、腕を触りながら

恭平の温もりを確認する。






でも、もうそこにはいなくて、、、







あれが夢だったんだと

痛感させられた。







ふと窓の外に目をやると

夜空に浮かんでいたもの、、、







あなた

三日月、、。






あなたは首からかけている

指輪を手に取り、

輪の中に三日月を入れてみた。






あなた

満月に、、見えるよ、、。






指輪の中にすっぽりと入る三日月は

満月になった。







ーーーーーガチャッッ






玄関が開く音がして、

誰かが入ってきた。






髙橋海人
髙橋海人
あれー?あなた達いないんだっけ?
永瀬廉
永瀬廉
電気ついてないっちゅう事はそうなんやないん?何も聞いてないけど、、。





玄関から声がして

廉と海人が帰ってきたのがわかった。





永瀬廉
永瀬廉
おい海人靴揃えろって!
髙橋海人
髙橋海人
それ俺のじゃないし!
永瀬廉
永瀬廉
そうなん?誰の?
髙橋海人
髙橋海人
あ、こっち?それ俺の(笑)
永瀬廉
永瀬廉
はぁ?意味わからん(笑)
髙橋海人
髙橋海人
いやいや、今履いてたやつしか目に入ってなかったからさ!
永瀬廉
永瀬廉
ガチでダルいわ〜(笑)
髙橋海人
髙橋海人
ダルいダルいのダルビッシュ〜!
永瀬廉
永瀬廉
そうゆうのマジでダルいわ(笑)





そして海人が

リビングの電気をつけた。






永瀬廉
永瀬廉
わ、、あなた?おったん??
あなた

おかえり、、笑

髙橋海人
髙橋海人
ただいま。電気も付けずに何してたの??
あなた

眠ってて、ちょうど今目が覚めた(笑)





廉と海人は

顔を見合わせる。





永瀬廉
永瀬廉
じゃあなんで涙の跡があるん?
髙橋海人
髙橋海人
怖い夢でも見ちゃった??
あなた

あーこれ、、?





あなたは自分の頬の

涙をぬぐった。





あなた

なんだろ、、何か夢は見てたんだけどね!起きたら覚えてなかったんだ。たぶんきっと、、すっごく悲しい夢だったんだと思う。





そう言いながら

あなたは窓の外の

三日月を見上げた。






永瀬廉
永瀬廉
猛達は?
あなた

タケちゃんと響はレコーディングって言ってた。

髙橋海人
髙橋海人
なるほど〜それであなただけ帰ってきたんだね!
永瀬廉
永瀬廉
1人で大丈夫やったん?
あなた

あ、、うん。大丈夫だったよ!






あなたはあえて

恭平の両親と会った事を

言わなかった。





髙橋海人
髙橋海人
お腹すいてない??差し入れでもらったのだけど、食べる??
あなた

うん、、ありがと!

髙橋海人
髙橋海人
じゃ俺らバスタイム行ってくるね〜!
永瀬廉
永瀬廉
俺らってなんやねん。
髙橋海人
髙橋海人
ほら、廉も行くよ!
永瀬廉
永瀬廉
はぁ?海人と入ったら風呂長なるわ。
髙橋海人
髙橋海人
はいはいはーい!




海人は廉の背中を押しながら

リビングを出て行った。







またリビングに1人になったあなた。







そっと両手を合わせる。







あなた

いただきます。






海人からもらった

差し入れを食べる。





あなた

美味し、、。





噛めば噛むほど

涙が出てくる。







廉と話さなければいけないのにとか







紫耀にどんな顔をして

会えばいいのかなとか







様々な感情が

頭をよぎっていた。







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