ーーーーーあなたside
廉が帰ってから
ピアノを弾こうと思い
椅子に座ってはみたものの
そんな気分ではなく、、、
あなたはただ
ピアノの椅子に座り
鍵盤を眺めていた。
こんぶさんはいちごミルクを
あなたに手渡した。
あなたは鍵盤のフタを閉じた。
そしてお風呂に入り
自分の部屋に戻ってきた。
ベッドを見て思い出す。
昨日の夜の事を。
そして、廉からさっき
言われた事を。
でも言われてみたら
そうだったのかな?と
思い当たる節が
いくつかあった。
コンサートに備えて
寝なきゃいけないのに
ぐるぐると頭の中を舞う言葉。
1人で眠るのが心細かった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!