さっとシャワーを浴びて
リビングに行くと、
神宮寺と紫耀がソファーに座り
テレビを観ているのが見えた。
リビングに入ろうとした時、
と言う紫耀の声が聞こえ、
リビングに入るのを
躊躇してしまった。
紫耀が頭をかかえながら
大きくため息をつく。
その様子を見ていたあなたに
神宮寺が気がついた。
その神宮寺の一言で
紫耀もスイッチを切り替えたように
今までの表情を隠した。
そう言って
紫耀があなたに近づく。
あなたの髪を
クシャクシャっと撫でながら、
そう言って
触れるだけのキスをしてくる。
それだけで、
さっきの行為が頭をよぎり、
顔が赤くなるのが
自分でもわかるぐらいだった。
あなたは赤くなった頬を
両手でおさえながら
紫耀の部屋に向かった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。