第825話
キスをしながら涙をながす
紫耀の頬に、
あなたの手がそっと触れた。
俺ダセェーよなー。
力無く笑う紫耀。
そんな紫耀に
チュッとキスをして
あなたが言った。
全然ダサくない、、むしろこうゆうの好き。
男が泣くとカッコ悪いじゃん。
人前でお構いなく泣かれたり、しょっちゅう泣くのはちょっとな、、って思うけど。
だろ?笑
うん。でも好きな人が自分だけに見せてくれる涙なら、全然いい。むしろそんな弱い部分も見れてキュンとする。
あなたってさ、、なかなかマニアックなとこ攻めてくるよな。笑
そうかな?(笑)でも女子はそうだと思うけどなー。
そうなの?男からしたらどんな涙でも絶対ないわー。
厳しい(笑)
あ、でも海人はすぐ泣くけど、あれは海人らしいから有り。笑
その基準って(笑)
紫耀は笑いながら
あなたの隣に座った。
あと何でキュンってなるかなぁ、、。紫耀の手の甲に浮かび上がる血管も好きだし、腹筋の割れ目をなぞるのも好き。喉ボトケを撫でるのも好きだし、、
ホラホラそうゆうとこよ!もう変態の域だからね!笑
変態って失礼な!(笑)
だってそうだろ(笑)
とにかく、、紫耀が好きって伝えたかったの!
プイッと反対側を向くあなたに
紫耀が言った。
ありがとな、、側にいてくれて。
そうゆうとこってゆうかタイミング、、ズルいなー(笑)でも、、私の方こそ、、ありがと。
側にいる
ただそれだけで
強くなれる、、、。
何年経っても
しわくちゃになっても
生まれ変わっても
一緒になりたい。
それは
きっと
あなたとだから。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!