第569話

piece560〜ズルさのスキル
3,431
2019/08/26 07:15




ぬるくなった保冷剤を

見つめながら

あなたはつぶやいた。






あなた

これをタケちゃんに全部話したら、責任感じるよね?

髙橋海人
髙橋海人
んー、、、そうかなー?
あなた

俺のせいだとか思わないかな?

髙橋海人
髙橋海人
まぁ制服もあれだけ破られて、血も出てるし、顔も腫れてるし、猛自身自分に全く責任がないとは思わないかもねー、、。
あなた

だよね、、。

髙橋海人
髙橋海人
でもさ、逆に言えば、これだけの事されてるのに、何も言ってもらえない猛の気持ちは?
あなた

タケちゃんの気持ち、、?

髙橋海人
髙橋海人
猛はそんなに弱っちい男じゃないよ。それに言ってもらえない方が余計に俺のせいだとか思っちゃうな〜。俺だったらね!




海人はニコニコ笑いながら

あなたに言った。







決してふざけてるから

ニコニコ笑ってるんじゃない。






あなたが重く考えすぎないように、

溜め込みすぎずに

自分の意見をちゃんと言えるように、、







そんな雰囲気を作るのが

上手いのが海人。







だから海人の部屋に

潜り込んだのかもしれない。






かもしれないじゃなくて、

そうなんだ。






あなた

海人、、、私ってズルいかな?

髙橋海人
髙橋海人
人間誰でもズルさのスキルを持ってるもんだよー!その使い方が上手いか下手かは別として!笑




海人はすごいな。






見た目だけだと

フワフワしてるように見えて

頼りなさそうに見えるけど、、、

中身はしっかりしてて

自分の考えを持ってる。






それを押し付けるわけではなく、

自分の意見として

的を得ている事を

言ってくれる海人は

ホントにすごいと思う。






あなた

ありがと、、イテテ。





笑うと痛い頬。

それでも

笑うと心は自然と

晴れていっていた。









髙橋海人
髙橋海人
いつも言うけど、俺はなーんもしてないからね!それにしても遅すぎる、、、。
あなた

遅すぎる??

髙橋海人
髙橋海人
平野の紫耀ちゃん!頼み事しといたのに遅すぎる!
あなた

頼み事??





あなたの頭の上に

ハテナが沢山あった。










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