急に電話の向こうが静かになり
疑問に感じるあなた。
電話を切ろうとする紫耀を
呼び止める。
言わなきゃ、、、
言わなきゃ、、、
そう思うとなかなか言葉にならなくて。
名前を呼ばれて
焦りにもっと拍車がかかった。
でも言わなきゃ、、、!
そう思って
勇気を出して言った。
それだけ言うと
一方的に電話を切ってしまった。
携帯を握ったまま
ボーッとするあなた。
あなたは今日1日中
廉になんて話そうかばかり
考えていた。
でも結局は思いつかず。
回りくどい言い方をするより
ストレートに言いたいけど、
言えないだろうなとか。
そんな事を考えていると
いつのまにか
放課後になってしまっていた。
8組の教室まで行こうと
フラフラっと教室から出たあなたは
誰かとぶつかってしまった。
あなたは茉里に謝り、
猛のいる8組へと入ろうとした時に
いきなり腕を掴まれた。
そう言って
もっと力を入れてきた。
睨みつけてくる茉里。
あなたの手首を握る力を
どんどん強めてきたが、
急にパッと手を離した。
そして茉里は
2人に背を向けて
立ち去ってしまった。
あなたはいろいろ疑問に思っていたが
言われるがまま
2人について行った。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!