そしてこういう時に限って
時間が早く過ぎる。
3人は屋上の階段を降りて行く。
7組の前では
女子の群れが凄かった。
猛があなたの先を歩き、
あなたは猛の後を着いていく。
猛の後ろにあなたがいるのに
気づいた女子達は
駆け寄ってきた。
その女子達に押されて
猛がよろけた。
「ねぇいつから?!」
「紫耀とキスしたの??」
「どんな会話してるの??」
女子達はお構いなしに
質問攻めをしてくる。
そんな女子達に向かって
ニコっと笑顔の猛だが、
内心イラっとしている事に
あなたは気がついていた。
猛とハイタッチをするあなた。
猛が教室から出て行くと同時に
先生が入って来た為
女子達の群れは自然と無くなった。
休み時間のたびに群れる女子。
授業中も視線を感じる。
心休まる場所、
紫耀の元へ早く帰りたい、、、。
あなたは心からそう思っていた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。