夢中になって食べる。
それしか言えないほど
美味しすぎて、
あっという間に食べ終わってしまった。
2人で向かい合い頭を下げる。
頭を上げると彼女と目が合った。
《旦那さんにも毎日こんなに
作ってあげてたの?》
なんて聞けるわけもなく、
と言って誤魔化した。
そして彼女が食器を洗っている姿を
眺めていたが
ちょこちょこっと走っていき
後ろから抱きついてみた。
まぁそんなのも慣れたけど。
ブスッとしていると、
ちょうどそのタイミングで
電話が鳴り出した。
スマホのディスプレイを見る俺に
と洗い物をしながら
俺にそう言ってきた。
スマホを片手に椅子に座る。
こんなタイミングで何の用だよ、、、
これで何もなかったら
廉の事ぶっ飛ばす、、、
なんて思いながら
俺は廉からの電話に出た。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。