柵にもたれて
ぐったりとするあなたを
後ろからそっと抱きしめる。
そう言いながら
軽くあなたを抱き上げ
歩きだす紫耀。
あなたはお姫様抱っこをされたまま
紫耀の胸に顔を埋める。
そんなあなたを
ニコニコしながら抱き
歩いていく紫耀。
そして車まで到着すると
そっとあなたを後ろの席に
おろした。
紫耀はバックミラー越しに
あなたの表情を確認する。
赤く腫れた頬、
赤く充血した目、
表情は曇ったままだった。
そして外を眺めていた
あなたの目が
だんだんと閉じていく。
少ししたら
寝息が聞こえてきた。
しばらくして
King & Princeの
シェアハウスに着く。
玄関を開けると
静かだった。
2人はそれぞれ脱衣所へと
入って行った。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。