第1039話

I promise...SHO
2,820
2020/11/28 02:59
あなた

はぁ、、やってしまった。





久々仕事で大きなミス。





会社では気を張っていてもっていたものの

家に帰るとそれがどっと疲れとなって

押し寄せた。




スマホの画面を見ると、

紫耀と顔を寄せ合って撮った写真が見えた。

いつ撮ったやつだっけ、、、

思い出せないぐらい会えていなかった。




あなた

会いたいなぁ、、、





心が折れそうな時に無性に会いたくなる。





会いたいと言って

会える距離じゃない事がわかってるから、

あえていつも言わなかった。





会いたい想いが通じたのか、

紫耀から電話がかかってきた。




平野紫耀
平野紫耀
《もうすぐクリスマスじゃん!》




と子どものようにはしゃぐ紫耀。




とてもじゃないけど

今はそんな気にもなれず



あなた

そうだね、、




と上の空で返してしまい

電話の向こうに沈黙が流れた。




それでハッと気がつき話題を振った。



あなた

紫耀は何か欲しい物ある?

平野紫耀
平野紫耀
《ねぇ、、何かあった?》
あなた

え?何もないけど、、





電話越しにも関わらず

優しい紫耀の声を聞くと

つい会いたいと口に出してしまいそうで、、




必死になってそれを隠した。





平野紫耀
平野紫耀
《そっか、、ならいんだけどさ。》




そう呟く紫耀の声はどこか寂しそうだった。




平野紫耀
平野紫耀
《あ、今週末さ、俺そっち行くね。》
あなた

え、、仕事じゃなかったの?

平野紫耀
平野紫耀
《んー、どうしてもあなたと会いたくて、休み代わってもらっちゃった!》



会いたいと思っていたのが

私だけじゃなかった事が嬉しくて、、

仕事でのミスなんて

どうでも良くなってしまう。




私って単純だなぁなんて思ったりもした。




ーーーーー週末・・・




私はその日仕事だった為、

バタバタ仕事を終わらせると

急いで会社を出た。





街はイルミネーションと

カップルで溢れている。




待ち合わせの場所に着いたが

紫耀はまだ来てなくて、、




行き交う人たちを眺めながら待っていると

人混みをかき分けながら

紫耀が走ってきた。




平野紫耀
平野紫耀
お待たせ。



とくしゃっとした笑顔で言われ、

私もたまらず笑顔になる。

どちらともなく自然と手を繋ぐと、

人混みに背を向けて歩き出した。



平野紫耀
平野紫耀
ごめんな、、?
あなた

何が?

平野紫耀
平野紫耀
いっつも寂しい思いさせて。
あなた

そんな事ないよ?

平野紫耀
平野紫耀
この前の電話の時だって、何かあったんでしょ?



顔を覗き込まれ



平野紫耀
平野紫耀
気づかないわけないじゃん。



と言ってくる。





どんなに距離があったって、

会えない時間が長くたって、

紫耀には何でもお見通しなんだな、、

そういうところも好きだけど。





あなた

ちょっと仕事でミスしちゃってさ、、




そう言う私の話しを最後まで聞いてくれて

励ましてくれる。




そんなところも好き。





もう全てが好きなんだ。






ある程度歩いて、

人もいなくて、

イルミネーションがキレイに見える場所で

ピタっと止まった。



平野紫耀
平野紫耀
見て!こっから見たらキレイじゃない?



紫耀の指差す方には

キレイなイルミネーションが

広がっていたけど、

私はそれを見る紫耀の横顔を眺めていた。




するとそれに気がついた紫耀は



平野紫耀
平野紫耀
何見てんだよ〜



と照れ笑いをしている。




かと思ったら急に真面目な表情になって




平野紫耀
平野紫耀
ねぇ、、誰にも破れない約束しよっか?



と言ってきた。




何を言ってるんだろう、、




そんな事を思っていると、

両肩を掴まれて、

向かい合わせにさせられる、、、



平野紫耀
平野紫耀
俺と結婚してくれませんか?
あなた

え、、?




驚きと喜びといろんな感情が交差して

思わず涙が出てしまった。




平野紫耀
平野紫耀
もう、、泣きすぎだから。笑




とゴツゴツした手で涙を拭いてくれ、

ふわっと頬を包み込み、

甘く優しいキスをしてくれた。




平野紫耀
平野紫耀
結婚してくれる、、?



もう一度そう言われ、



あなた

お願いします、、




と言うと、

そっと左手を持ち上げられ

約束の証をはめてくれた。



平野紫耀
平野紫耀
もうずーっと離してやんねー!!




そう言ってギュッと抱きしめてくれる。




そんな紫耀の

背中にまわした手に光る指輪は

イルミネーションに負けないぐらい

眩しかった。




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