猛に気合いを入れ直してもらい
気待ちを新たに入れ替えたあなた。
メトロノームが4拍カウントを刻んだ。
それと同時に
今度は迷い無く
しっかりと入るあなたのピアノ。
周りのスタッフさん達も
安心したようにうなずき、
そして見守っていた。
紫耀もまた、
皆が気づかないように
1番端の席で見ていた。
しっかり入れたところだけを
見届けると、
紫耀は会場から出て
控え室で待つ事にした。
そしてその後
アンコールのツナグは
一発オッケー。
3人はスタッフさん達に
挨拶をし終わると
控え室まで戻ってきた。
紫耀は何が面白かったのかわからず
ただただ3人の顔を
見比べていた。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。