第565話

piece556〜いちごみるく
3,506
2019/08/21 12:35
 




あなたは海人がくれた

《いちごみるく》の包みを開け

パクっと食べた。






あなた

いちごみるく食べるの初めて!美味しい〜!

髙橋海人
髙橋海人
ガチか!いっつもいちごみるく飲んでるから、大好物かと思ってた(笑)
あなた

今度は普通の時に1個ちょうだい!

髙橋海人
髙橋海人
普通の時、、??
あなた

今口の中から切れてて、ちょっと血の味と混ざってる(笑)





あなたは腫れた頬を指さしながら

《ここ、ここ》と海人に言った。





髙橋海人
髙橋海人
ねぇ保冷剤は?
あなた

痛いから冷やすのやめた、、。

髙橋海人
髙橋海人
バカか(笑)痛いから冷やすんだよ!笑
あなた

だって、、、痛いもん。笑

髙橋海人
髙橋海人
はいはいはいはい!




海人から無理矢理、

保冷剤を渡されると

あなたはそれをしぶしぶ

左の頬にあてた。






そんなあなたの両手を見て

海人は思った。






髙橋海人
髙橋海人
こんなに傷だらけになっちゃって、、。




あなたの傷だらけの右手を持ち上げ、

海人の両手で優しく包む。






自分より細くて小さいその手は

今にも壊れてしまいそうなほど

か弱くみえた。






髙橋海人
髙橋海人
一体あなたはこの手で何を守ろうとしてるの?




あなたを真っ直ぐ見つめる海人。





そんな海人を

見つめ返すあなた。






伝えたい事が沢山あるのに

上手く言葉にならない

もどかしさ。







話そうとすれば

思い出してしまう

あの恐怖の時間。






あなたの心の中と頭の中は

いろんな感情が

溢れかえっていた。






髙橋海人
髙橋海人
まぁいんだけどね、あなたが話したくなった時で。
あなた

うん、、。

髙橋海人
髙橋海人
とでも言うと思った?笑
あなた

え、、?

髙橋海人
髙橋海人
あなたが話したくなくて黙ってるんじゃなくて、話したいけどわからないって感じだから。




瞬きをするのを忘れるぐらい

ビックリして海人を見てたあなた。






髙橋海人
髙橋海人
お目目乾いちゃうよ?笑





そしてそんなところも

すかさず突っ込んでくる海人。






それがまた

海人らしかった。















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