第1003話

piece968〜(仮)
2,052
2020/09/27 10:51





もちろんその質問で勘付いた紫耀は

俺に言った。




平野紫耀
平野紫耀
《まだ探してんの?》
髙橋海人
髙橋海人
んー?何のことー?





とぼけてはみたけど

やっぱり無駄で、、、





平野紫耀
平野紫耀
《彼女の事、、探してんだろ?》




そう言って

紫耀はドストレートに

突いてくる。




髙橋海人
髙橋海人
まぁ、、うん。
平野紫耀
平野紫耀
《どこに居るんだろうな。》
髙橋海人
髙橋海人
簡単には見つからないところか、、、もしくは簡単に見つかるところか。
平野紫耀
平野紫耀
《どこかのコンサートで聴いてくれるといいな。あのプロデュースした曲。》
髙橋海人
髙橋海人
気づいてた?笑
平野紫耀
平野紫耀
《そりゃ気づくだろ。笑》
髙橋海人
髙橋海人
愛ちゃんも気づいてくんないかなー。
平野紫耀
平野紫耀
《また愛って入れてるしな、、気づくんじゃね?(笑)ホントにわかりやすいってゆうかさ、、海人らしい曲だなって思ったよ。笑》




俺が彼女といた時に感じていた

身近な幸せの大切さを

歌った1曲。






(仮)をつけたのは

いつかまたその幸せな日々を

彼女と過ごせるように、

という願いからだった。






今は仮の世界でも、、、





(仮)が取れる日が

あるかはわからないけど、、、





もしもまた彼女と過ごせたなら、、、





その時に(仮)を外そうと思って

今はまだタイトルにつけていた。





髙橋海人
髙橋海人
じゃあ最終チェックするからまた後で!
平野紫耀
平野紫耀
《おう!》





そう言って紫耀との電話を切り、

またタブレットと睨めっこ。





細かい修正を加えながら

考えるのは彼女の事。






だけど本当は気づいていた。






もう彼女に会える事はないんだって。






気づいてはいたけど、

生きている限り

この世界のどこかに居るわけで、、、







そう思うと

どこかでバッタリ会えるんじゃないか?

と淡い期待を抱いてしまっていた。









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