第830話

piece806〜頭の中はいっぱいに
2,668
2020/05/22 04:09



ドアの前で立ち尽くすあなた。




知ってはいけない事を

知ってしまった。




でも知ってしまった以上

見て見ぬふりはできない。





とりあえず今は

どうしようも出来ないと思い

紫耀の部屋へと戻った。





平野紫耀
平野紫耀
遅かったじゃん。
あなた

うん。




そう言ってベッドに横になる紫耀に

静かに抱きつく。




平野紫耀
平野紫耀
ん?



ギュッと服を握り締め

紫耀の胸に顔を埋めるあなたを

紫耀はただ優しく抱きしめる。





何かあるなって思っても

何も聞かないでいてくれるのも

紫耀の優しいところ。





なるべく海人の事を

考えないでいいように

紫耀温もりを感じながら

目を閉じた。








次の日、目を覚ますと

隣に紫耀の姿は無かった。






あなた

そっか、、朝一仕事って言ってたっけ、、。




紫耀の部屋を出て

リビングに向かうあなた。





すると急に後ろから腕を掴まれる。




駒瀬猛(こませたける)
駒瀬猛(こませたける)
なぁ、起きてる?笑
あなた

何の事?

駒瀬猛(こませたける)
駒瀬猛(こませたける)
前、見てみ?笑



するとそこには

閉まったままのドア。



駒瀬猛(こませたける)
駒瀬猛(こませたける)
ぶつかるから(笑)
あなた

あー、、ホントだ。

星野響(ほしのひびき)
星野響(ほしのひびき)
どうしたの?まぁいつもアホっぽいからそんな大した事ないか?笑
あなた

うん、まだ寝ぼけてただけ。笑




そう言いながら

リビングのドアを開け

入って行くあなた。




星野響(ほしのひびき)
星野響(ほしのひびき)
変なのー。
駒瀬猛(こませたける)
駒瀬猛(こませたける)
だな、、。



学校でも一日中ぼーっとしていて

何も頭に入ってこなかった。




夕方は雑誌の取材があるという事で

上原さんの運転する車に乗り込み

取材現場まで向かう3人。





そして取材を受け終わり、

帰る準備をしていると

電話が鳴った。





星野響(ほしのひびき)
星野響(ほしのひびき)
あなたー?電話鳴ってるー!
あなた

誰から?ちょっと今手洗ってる!紫耀かな??出といてー!

星野響(ほしのひびき)
星野響(ほしのひびき)
オッケーわかった!もしもーし?
髙橋海人
髙橋海人
《あら?俺間違ってかけた?》
星野響(ほしのひびき)
星野響(ほしのひびき)
え?海人?あ、これあなたので間違いないよ!紫耀かと思った!笑
髙橋海人
髙橋海人
《ディスプレイ確認しようよ(笑)あなたはー?》
星野響(ほしのひびき)
星野響(ほしのひびき)
今手洗ってる、、。あ、でも来たからかわるね!
あなた

何て?

星野響(ほしのひびき)
星野響(ほしのひびき)
まだ用件聞いてない、それに海人から!



海人から

というフレーズに

一瞬ドキっとしたが、

平然を装って電話に出た。





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