紫耀はあなたがリビングから
出て行ったのを確認すると
猛と響に言った。
紫耀は多分ミサンガは
もう見つからないだろうと思い、
あなたに内緒で
新しいのを作る事にした。
そして、皆が寝静まった後
リビングにこっそりやってきた紫耀。
自分があげたミサンガを
ただ大切にするのではなく、
あんな想いまでこめて
大切にしてくれてると知り、
とても嬉しかった。
見つかるまで探したいから
いらない!と
断られるのではないかと
少し不安に思っていた。
いろいろ考えながら
作っていると
向こうの方から
足音が聞こえてきた。
紫耀は材料を掴み
とっさに隠れた。
ーーーーーガチャッ
そこへ入ってきたのは
あなただった。
電気の消し忘れか
それとも誰かがいたのか、、、
疑問に思ったが
まいっか!と思ったのか
冷蔵庫からお茶を取り出して
飲み始めた。
ため息をつきながら
椅子に座るあなた。
紫耀には誰のことを言っているか
さっぱりわからなかった。
すると、またリビングのドアが
開く音がした。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。