あなたside———————
ここが…体育館か。
『ん?バレー部?』
弾くようなシューズの音と叩かれたボールの響く音。
どうしても気になってひょい、っと中を覗いてみた。
美しいフォーム…思わず見とれてしまうジャンプ。
おまけに力強いサーブ。
あぁ。何か懐かしいな______
?「ん?バレー部に用なん??」
『っ!しっ、失礼しましたーー!!』
あぁ、やばい。完全に見とれてた。
恥ずかしさでカアっと熱くなる顔を隠して、
校舎へ戻った。
?side———————
「なあ、サム。あんな子うちの学校におった?」
治「ん?おらんかったな。転校生とちゃう?」
「なるほどな。」
それにしてもかわええな。
治「…ツム!ツム!」
「!すまんな」
「俺さ…あの子"落としたる"わ」
治「はぁ⁉︎あったまおかしいんとちゃうか!」
治「学年も知らんのやろ?」
「‼︎…おう。」
治「まずそっち優先やろ。」
「そやな。」
待っときや__________
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。