あなたside
侑「____ってことであなたちゃんの電話番号教えて欲しいねん~」
治「アホか、そないなことで教えてもらえるんやったら人生楽やわ」
『別にいいよ?』
なんでこんなことになったかというと…
ーーー遡ること10分前ーーー
侑「昨日さ~、治の部屋入っとったことが完全にバレてんか。やから窓越しの会話が出来んくなったんやわ。ってことであなたちゃんの電話番号教えて欲しいねん~」
治「アホか、そないなことで教えてもらえるんやったら人生楽やわ」
『別にいいよ?』
治「あっちょアカンて、そんな簡単に教えたら」
『なんで?』
侑「なんでやねん」
治「天然とバカは怖いなあ…」
『言うよ?』
侑「書いて‼俺の手に‼」
『⁉い、いいの?』
侑「どーぞどーぞ」
カキカキカキカキカキ
治「待ったーー‼」
侑「なんやねん」
何があったのかと思ったら、手に書いた番号を治くんが自分のスマホにすらすら入力していく。
侑「ちょーまてや‼」
治「早いモン勝ちやぞっ…‼‼」
『えっ、ちょっと、、、』
何これ、私の電話番号で争ってるの??
治「やった‼俺のほうが先や‼」
侑「ないわ~…」
『学校…着いたよ??』
侑「ほんまやん~」
治「ほなな」
『バイバイ‼』
にしても侑くん、、背たっか‼
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!