年越し__
〜もえside〜
毎年、年越し前ははガ〇使を見ながらこたつでゴロゴロするのが恒例
でも、今年は一つだけ違った
大好きな人が隣にいる
いつもだったらバイトをしているのに今年はなかったらしい
あなたがキヨと付き合いだした頃から
思うことがあった
好きな人と付き合えるってなんて羨ましんだろう
なぜか嫌な予感がしてフジの顔を見る
……あぁ、本気の顔
そんな顔、見たくなかった
その返事も、聞きたくなかった
心のどこかで私の事好きなんじゃないかって期待してたの
馬鹿みたい
このままだと、フジがその子のところへ行ってしまう
どうしよう
どうすれば
何言ってんのッ…
誤魔化さないとッ…
…せっかく気持ち伝えれたのに
涙が溢れてくる
分かりきっていた返事
でも、直接言われるのはかなり辛い
あぁ、背中押したいわけじゃないのに
行かせたいわけないのに
でも、君がそれで笑えるなら
言わなきゃ行けないことがある
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!