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第50話

5,148
2020/11/01 08:51
「「こんちわっす!!」」
倉木(なまえ)
倉木あなた
こ、こんにちは……?
付き合いはじめて数日。


今日は樹から絶対に来いと言われ、久々にRAMPAGEの倉庫に来ている。


絶対に来いって言われると、行きたくなくなるのは私だけかもしれないけど、それが理由で来たくなかった。


しかも、なんでこんなに人数がいるの。


まるで翔吾の引退の時みたいだな〜。


あれ?


まさか、また誰か抜けるの!?
岩谷翔吾
岩谷翔吾
あなた〜!!
倉庫に入ると、そこにはいないはずの人が。
倉木(なまえ)
倉木あなた
翔吾!?
そう、翔吾が倉庫にいた。


お姉ちゃん孝行するってRAMPAGEを抜けた。


勉強してんの……?平気……?
倉木(なまえ)
倉木あなた
なんで翔吾がいるの?
岩谷翔吾
岩谷翔吾
樹さんたちに絶対来いって言われたからな!来るしかないだろ!
あぁ……翔吾は絶対来いって言われたら行きたくなるタイプなのね。


私とは反対だ。
川村壱馬
川村壱馬
あなたちゃん!
浦川翔平
浦川翔平
あなた〜!!
吉野北人
吉野北人
あなたチャン〜
長谷川慎
長谷川慎
あなた
あれま、4人ともお揃いで。
川村壱馬
川村壱馬
樹から聞いたよ?あなたちゃん、付き合いはじめたんだってね
浦川翔平
浦川翔平
すげぇなあなた!樹だぞ!?
吉野北人
吉野北人
あなたチャン、寂しくなったらいつでも俺のトコ来ていいからね?
長谷川慎
長谷川慎
やっとかよ
みんなからの祝福が、少し恥ずかしい。
藤原樹
藤原樹
よし、全員揃ったな
声がして振り返ると、そこには樹が立っていて、みんな一斉に静まった。
倉木(なまえ)
倉木あなた
……何があるの?
川村壱馬
川村壱馬
さぁ……?俺も聞いてないよ
壱馬にも言わず独断?


なんだろう。
藤原樹
藤原樹
……じつは、まぁ。俺、あなたと付き合うことになった

「「「うおおおおおお」」」




マジか、待てよ待て待て?


それだけ言うために集めたんじゃないよね?





「やっぱ付き合ったかー!あなたさん面白いし、いいカップルになるだろうな!」

「総長おめでとうございます!!」




あの……っ、えっと……。
藤原樹
藤原樹
で、そこで発表がある
そして樹は、衝撃的な一言を発した。
藤原樹
藤原樹
……今日からあなたを、RAMPAGEの姫にする
倉木(なまえ)
倉木あなた
は?


「「「っしゃぁぁあ!!」」」




いやいや、姫?姫ぇ?
倉木(なまえ)
倉木あなた
樹、どういうこと……
藤原樹
藤原樹
俺の彼女ってことは姫だろ。それに姫になれば、お前がRAMPAGEのこと、もっと好きになると思うから
倉木(なまえ)
倉木あなた
……ったく
勝手すぎる。


そして、まだ諦めていなかったのか。


自分勝手な俺様総長め。


私のためを思ってくれたのは嬉しいけど……。
倉木(なまえ)
倉木あなた
バ〜カ、樹!
私の声が倉庫に響く。


RAMPAGEのみんなが、私の方へ視線を向けている。
倉木(なまえ)
倉木あなた
私は、姫にはなりません!!
これだけは譲れないから!
倉木(なまえ)
倉木あなた
樹の彼女だけど、別に姫になろうとは思わないし、RAMPAGEを好きになるために姫になるのは間違ってる。だってもう私、RAMPAGEが大好きだもん
藤原樹
藤原樹
あなた……
倉木(なまえ)
倉木あなた
私、お姫様ってガラじゃないし。だから、RAMPAGEみ〜んなの友達として入り浸っても……いい?
無茶なお願いかな?


けど、樹の大切なRAMPAGEをもっと見てみたい。
藤原樹
藤原樹
あなた……お前にはかなわないな
倉木(なまえ)
倉木あなた
うん、100年早いよ
藤原樹
藤原樹
へぇ〜?
樹は私の頭をポンポンとすると、RAMPAGEのみんなに向き直る。
藤原樹
藤原樹
あなたが……こう言ってるんだが、いいか?

「いいっすよ〜!」

「あなたさんと友達になりたいっす!」

「確かに姫さんって感じじゃないっすもんね!」





うんうん!


みんなありがとう。


最後の人の発言は正しいけど、自分で言ったこととはいえ悔しいのだが……。
浦川翔平
浦川翔平
じゃああなたの歓迎会しようぜ!!俺らのダチだからな!!

「「「お〜う!!」」」




翔平の掛け声のもとに、色々な色の頭をしたヤンキーたちがせっせと動きまわる。


そんな光景を見ながら、私は胸がポカポカした気持ちになっていた。


温かい場所。


温かい人。
藤原樹
藤原樹
よかったな、あなた
大好きな、人。


隣にいる樹が私の彼氏。


なんて、信じられないけど、本当のことなんだ。


これから、樹と、RAMPAGEのみんなと……。


どんな日々を歩んでいくのだろう。


きっと想像もできないくらいのワクワクが、待っているのだろう。


守ってくれると言った樹。


そんな樹を、私も守ると約束した。
浦川翔平
浦川翔平
あなた〜!乾杯するぞ〜!ジュースだけどな!
倉木(なまえ)
倉木あなた
今、行く〜!
駆け出そうとした私の手首を引いて、チュッとキスをした樹。


私はこの手を繋いでいられるかな。





ううん、離さない。








きっと、これからもずっと。

藤原樹
藤原樹
よそ見すんなよ
倉木(なまえ)
倉木あなた
バ〜カ














この腹黒で俺様な総長くんが隣にいてくれる限り。









Fin.








































作者です。




ここまで読んでいただきありがとうございました!!




いつもいいねやたくさんのお気に入り、コメントまでありがとうございました!!




いつも楽しみに読んでくださっていた方、本当にありがとうございました!!




残念ながらこのお話はこれで完結です。




良かったら感想お待ちしてます!




近々また新しい話を出そうと思ってるのでお楽しみに!!


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