《あなたside》
どうしよう、出てきちゃった
駿佑は何も悪くない。
なのに、私の勝手な気持ちで怒って、冷たくした
今までずっと我慢してきたのに
駿佑に恋愛の話聞かれるのとか、お姉ちゃんって言われるのとか、キツくて
“ピコン♪”
長尾くん…
なんでいっつもこういうタイミングなの?
また長尾くんに迷惑かけちゃう
だから、返信しなかった。
あー……暗いの怖いな
帰った方がいいかな…
男1「あれ、君ひとり?」
『え…?』
男2「お、可愛いじゃん。こんな夜にひとりとか意外と遊び人?」
『いや…』
男1「もしかして家出?なら俺らと来る?」
『行きません』
男2「は?何その目」
男1「じゃあもうここでいいよ。こんな狭い道誰も来ないし」
『ちょっ、』
明らかにヤバそうな男2人組に壁に押し付けられた
どうしよう…ビクともしない
なんで、なんでこんな目に合うの
全部、私のせいか…
男1「ふーん、華奢なくせに結構胸あるじゃん」
『やだっ、やめて、』
男2「いいね嫌がってる方がえろい」
『触らないでっ、やだ、いや…』
怖い。気持ち悪い。
やだ、助けて
『助けて…』
謙杜「あなたちゃん!?」
男1「は?誰だよ」
謙杜「そっちこそ誰っすか?これ犯罪ですよ」
男2「なんだよ彼氏かよつまんね。行こうぜ」
…やっぱり助けてくれるのは長尾くんなんだ。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。