第23話

大好きだった
1,512
2023/06/07 03:36
あなたside
あなた
ゴボゴホゴホ
モモと別れたあと家に帰って急に具合が悪くなったから私はそのままベットに倒れた
あなた
頭痛い...
あなた
あいつ風邪でも持ってたか....?
ベットに横になりながら体温計で熱を測った




38.5度....
あなた
完全に熱じゃん
あなた
あああ、頭痛い...ツッ
とりあえずこのままじゃダメだから
パジャマに着替えて薬飲まなきゃ..
あぁ、でも
薬ない
あなた
....誰か
私は誰かに連絡しようとした



頭がボーとする中






気づけばミナの連絡先を開いていた



あなた
なんであいつのとこ開いてるんだよ....
あなた
ミナに連絡したってどうにもなんないよ...
誰にも心配はかけたくないこんな私のために心配させたくない



やっぱり薬はいいや



そんなこんなでなんとかパジャマに着替えスマホを片手にもう一度ベットに倒れ込んだ
ープルルルル📞ー
サナ
サナ
📞は〜い
もしもし
あなた
📞あ、サナ?
サナ
サナ
📞どうしたん?夜中に電話とか珍しいなぁ
あなた
📞そう?
悪いんだけど私風邪ひいちゃって明日学校休むわ
サナ
サナ
📞え?!ほんま?!
大丈夫なん?薬とかご飯とか...いろいろ大変やろ!
あなた
📞薬はもう飲んだか大丈夫
あとは2.3日寝て様子見てみる、じゃあ頼んだよ
サナ
サナ
📞あ、ちょっとあなた
電話の向こうでサナは何かを言っていたが私はすぐに電話を切った

それと同時に



ーピロンー



ミナからメッセージが届いていた


さっきの返事だろうか....






私はなんとか力を振り絞ってミナの連絡先を見た



ミナ
ミナ
さっきのことならもう大丈夫です📱
ミナ
ミナ
飴、気に入ってくれたなら良かったです📱
あなた
フッ笑
ツンデレかよ
あなた
返事返さなきゃ....
そう思ったけど


薬を飲んでいない体ではそろそろ限界らしく


私はそのまま意識がなくなってしまった。































































































ーピーンポーンー




ーピーンポーンー








あなた
.............
あなた
.......誰
再び目を覚ましたのはインターホンの音だった


どのくらい寝てたのだろう


私はふと起き上がり時計を見ると時計は夕方の4時を指していた
あなた
私あの後そのまま意識失って....うそでしょ..まる1日寝てたじゃん
ーピーンポーンー
あなた
はーい、今出ます...
昨日よりは少し楽にはなったがそれでもだるい体を起こして私は玄関のドアを開けた
あなた
誰ですかー
そんな鳴らさなくても私まいますか.......ら、、
ナヨン
ナヨン
........あ、生きてた。
あなた
会長?!
目の前には生徒会長がいた
ナヨン
ナヨン
疲れたから中入れて.....
あなた
え、あ、会長!?!
会長はそう言うと私の横を通り過ぎて家の中にあ入っていった
あなた
会長急にどうしたんですか?!
ナヨン
ナヨン
ん、これ
あなた
え....
渡された袋を見ると中には薬とか水、冷えピタなど色々なものが入っていた
ナヨン
ナヨン
薬、飲んでないんでしょ?
あなた
どうして...
ナヨン
ナヨン
どうしてって..あなた一人暮らしだし普段めったに風邪ひかないから薬なんて用意してないと思って..
ナヨン
ナヨン
サナに聞いてそう思った
あなた
そうですか....







私は会長が買ってきてくれた薬を飲んでベットに座った




けどその時にふと思った





あれ.....どうして私こんな普通に話してられるんだろう
前まで先輩と話してる時はドキドキが止まらなくて先輩が喋る事に愛おしく手たまらなかったのに



どうして、今はこんなにも普通なのだろう....
ナヨン
ナヨン
あなた?
あなた
え、あ...すいません先輩....
ナヨン
ナヨン
ん?
あなた
私.....何も感じなくなっちゃったんです。先輩のこと......なんにも
ナヨン
ナヨン
.........
突然何を言っているんだ



自分でも驚いた



急に会長にこのことをいってもなにも伝わらないのに


でも、なぜか会長とちゃんと話したくなった
ナヨン
ナヨン
....荷物ここに置いてもいい?
あなた
え、はい..
会長は荷物を床に置き


座布団に腰を下ろした
ナヨン
ナヨン
あなた、少し真面目な話をしようか
あなた
.....
初めてだった、こんなにも真面目な顔をした会長を見るのは


普段めったに見せたことの無い表情で私の顔を見てきた
あなた
真面目な...話?
ナヨン
ナヨン
あなたにとって1番の幸せはなに?
ナヨン
ナヨン
あなたは今幸せなの?
あなた
私にとって..1番の幸せ...?
ナヨン
ナヨン
......私はさ、あなたみたいに一人暮らしもちゃんとできないし弓道だって得意じゃないしバイトだってやったこともない、けど自分の幸せはちゃんとわかってるつもり
ナヨン
ナヨン
あなたは自分の幸せに気づいてるかってこと
あなた
.........会長
あなた
私、最近おかしいんです
あなた
私は高校に入学して会長を初めて見た日からずっとずっと好きでした。好きで好きでたまりませんでした、あなたのそばにいられるならどんな辛いことでも乗り越えられる...そう思ってました
ナヨン
ナヨン
うん
私はついに今までの気持ちを伝えた
あなた
けど、最近ある女の子に出会ったんです。
ナヨン
ナヨン
うん
あなた
その子との出会いは最悪で、私と会う度に説教をするほどお節介で、いつも私のことを怒るんです
あなた
最初はマジでウザくてムカついて、超がつくほど嫌いでした
あなた
けど........
ナヨン
ナヨン
けど?
あなた
初めてだったんです。こんな私のことを本気で怒ってくれた人、本気で心配してくれた人は....
あなた
その子は、ほんとは弱くて泣き虫なんです、けど、それでも強く生きようとしてる子なんです。なんだか私その子を見てたら自分のやってる事がバカバカしくなってきちゃって素直になろうって決めたんです
..
あなた
けど.....やっぱり難しくて、その子に酷いこと言っちゃったんです
あなた
それでも、その子がいなくなって初めてそのこの大事さに気づいたんです。自分がいかにその子といることで幸せだったんだって..
あなた
何気ない会話がすきでした、その子に怒られるたび、きっと自分はうれしかったんだと思います。
あなた
その日々が私はとても好きでした。その空間がとても幸せでした。きっと私の幸せはあの子がいたからなんです。あの子といた時は幸せでした。
ナヨン
ナヨン
....じゃあ
ナヨン
ナヨン
もう答えはでてるんじゃないの?
ナヨン
ナヨン
プライドなんて持ってるだけ無駄だよ
あなた
え..
ナヨン
ナヨン
私、ずっとあなたの幸せを願ってた
ナヨン
ナヨン
あなたが私の目の前に現れたあの日から今日までずっと
ナヨン
ナヨン
初めまして、私はナヨンって言うの
あなた名前は?
あなた
......
あなた
あなた...です
ナヨン
ナヨン
あなた、いい名前だね
あなた
......
ナヨン
ナヨン
あなたはいつもどこか辛そうだった
ナヨン
ナヨン
私、こんなバカだけどちゃんとあなたこと見てたよ
あなた
なら....私の気持ちにも気づいてましたよね...?
ナヨン
ナヨン
...うん
あなた
そっか〜
あなた
会長も酷いなぁ~私の気持ちに知っててあんな優しい顔してくるんだもん
私は少し悲しかった


でも顔に出さないように必死に笑った
ナヨン
ナヨン
.........ごめんね
あなた
なんで会長が謝るんですか~笑笑
嬉しかったですよ、毎回会長といると、もうほんと私どれだけ笑ったことか...........ポロポロ
どうしてだろう


どうして涙が出てくるんだろう
あなた
会長....ずっとずっと好きでしたポロポロ
ナヨン
ナヨン
うん
ナヨン
ナヨン
ありがとう、でもごめん
あなた
わかってますよ、ずっとわかってた..はずなのに
ナヨン
ナヨン
...あなたに出会えて良かったよ、あなたのおかげで私の高校生活は楽しかった
あなた
私も、会長と出会えて良かったです。会長を好きになれて良かったです..ポロポロ
あなた
ずっとずっと好きだったから...
ナヨン
ナヨン
「だった」か....やっぱりそう言われると少しだけ悲しいかも笑
会長はそういいいつもみたいな優しい笑顔で私を抱きしめてくれた



あぁ、これでいいんだ


これで会長との恋も終わり。終わらせなきゃいけなかったんだ



やっとわかった









私はミナが好きなんだ




なんでもっと早く気づかなかったんだろう....


















































あなた
会長....
ナヨン
ナヨン
んー?
あなた
これからどうするつもりですか?
ナヨン
ナヨン
これから?
あの後私と会長はお互い肩をくっつけながらベットに座っていた
あなた
会長は婚約者さんがいるんですもん。やっぱり高校卒業は結婚して親御さんの跡を継ぐんですか?
ナヨン
ナヨン
...私は...
ナヨン
ナヨン
駆け落ちでもしようかな
あなた
え.....え?
あなた
えっと..こないだお会いした婚約者さんと....?
ナヨン
ナヨン
まさか。
私の大事な人。婚約者とは別れるつもりなんだ
あなた
ちょ、ちょっと待ってください!
頭が、話が追いつかない!?
ナヨン
ナヨン
あなた見てたらさ、なんだか羨ましくなってきちゃって、自分も自分の人生好きに生きようかなぁーって
ナヨン
ナヨン
てか、元々令嬢なんで柄じゃないしお父さんの仕事も次ぐ気ない
ナヨン
ナヨン
今の婚約者だってお父さんの言うこと聞いただけで本当は好きでもなんでもない......私は、自分で好きになった人と一緒にいたい
あなた
どんな人なんですか?
ナヨン
ナヨン
たとえどんな時でもいつも私のそばにいてくれて、私のことを何があっても信じてくれる人
あなた
それって.....
ーピロンー
その時に会長のスマホがなった
ナヨン
ナヨン
おじょんからだ...
ナヨン
ナヨン
生徒会の仕事サボったから....今から迎えに来てくれるって...
あなた
...........ジョンヨン..さん
だったんですね
ナヨン
ナヨン
え、
あなた
会長の好きな人
ナヨン
ナヨン
バレたか...
あなた
バレますよ笑
だって
あなた
そんな幸せそうな顔してるんですもん
ナヨン
ナヨン
うそ....///
あなた
確かに副会長いつも会長のために頑張ってますもんね
ナヨン
ナヨン
......ほんとは怖かった
ナヨン
ナヨン
こんな自分を受け入れてくれる人がいるのか
ナヨン
ナヨン
馬鹿でマヌケで親の力でチヤホヤされて、ひとりじゃなんにもできない私のことを
ナヨン
ナヨン
でもね、ジョンヨンはこんな私のことをすごいって言ってくれるの
ジョンヨン
ジョンヨン
わぁぁぁぁぁ!え!すごい!
ジョンヨン
ジョンヨン
これナヨン先輩がやったんですか?!
ナヨン
ナヨン
え、あ、うん...
ナヨン
ナヨン
私が2年生でまだジョンヨン1年生の時だった
ナヨン
ナヨン
当時私のことを気に入らなかった子達が文化祭の準備で教室の黒板の絵を私に任せてきたの
ジョンヨン
ジョンヨン
いいな!いいな!すごい!!
ナヨン
ナヨン
別に..こんなのすごくもなんにもない、誰だってできることだよ
ジョンヨン
ジョンヨン
.......違うよ
ジョンヨン
ジョンヨン
これはナヨン先輩にしかできない事だよ!!
ナヨン
ナヨン
私にしか..?
ジョンヨン
ジョンヨン
そうだよ!私なんてこんなすごい絵かけない!偉やましいなぁー
ナヨン
ナヨン
....//
ジョンヨン
ジョンヨン
あ、先輩今照れました?!照れましたよね!
ナヨン
ナヨン
別に...照れてなんて..
ジョンヨン
ジョンヨン
............
ジョンヨン
ジョンヨン
やっぱり先輩は私の憧れです
ナヨン
ナヨン
ジョンヨン
ジョンヨン
先輩!私と一緒に生徒会に入りましょうよ!先輩が生徒会長で私が副会長になります!!
ナヨン
ナヨン
生徒会長って.....そう簡単になれるものじゃないし
そもそも私なんてなれないよ
ジョンヨン
ジョンヨン
なれますよ!だって先輩はすごいですもん!私がたとえどんなことがあってもずっと先輩のそばにいますから!私と一緒にいい学校を作りましょう!
ナヨン
ナヨン
.....
あなた
え、え、?じゃあ会長が生徒会長になったのは副会長に誘われてってことですか?!
ナヨン
ナヨン
まぁ、そうなるね
あなた
えぇ?!
始めてすぎてびっくりなんだけど!!!
ナヨン
ナヨン
ゆうことでもないし
あなた
確かに...
あなた
でも、ほんとに2人して生徒会に入って生徒会長と副会長になれたのはスゴいてもすね!!
ナヨン
ナヨン
ジョンヨンが一生懸命に私のことをみんなにアピールしてくれたからかな
ナヨン
ナヨン
こんな私のために、そこまでやってくれてると私も頑張らなきゃならないなって思って今日まで頑張ってきた
ナヨン
ナヨン
でも、私達もそろそろ生徒会を引退の時期だし、そうなると学年が違うジョンヨンとは会う機会が少なくなるかな....だからちゃんとケジメをつけようと思って
あなた
そっか...そうですか笑笑
あなた
でも婚約者さんも可哀想だなあ~
ナヨン
ナヨン
....ちゃんと謝るつもりだよ
あなた
それがいいと思います。あと、駆け落ちはやめてあげてください、きっとお父さん悲しむと思いますよ
ナヨン
ナヨン
.....そっか
ナヨン
ナヨン
私もちゃんとジョンヨンに気持ち伝えなきゃな
あなた
それがいいと思います。私も自分の気持ちちゃんと伝えますので
ナヨン
ナヨン
なんか私の事好きだった人とこんな話してると違和感がある...
あなた
私もですよ笑笑
ーピロンー
ナヨン
ナヨン
あ、おじょんアパートに着いたって
あなた
じゃあ玄関まで送りますよ
ナヨン
ナヨン
大丈夫だよ、あなたは熱があるんだから
あなた
送らせてください、最後のわがままです
そう言って私は会長を玄関までおくりとどけた
玄関で靴を履き会長と喋りながらドアを開けると



そこには副会長とミナがいた
ナヨン
ナヨン
あれ、おじょんと....
あなた
ミナ....?
私のことを心配して来てくれたのだろうか?




私がミナの方を見るとミナは目を逸らした
ミナ
ミナ
.......
あれ、もしかしてなんか怒ってる..






あ、、もしかして昨日連絡返すの忘れたから.....?




え..
ジョンヨン
ジョンヨン
じゃあ私たちはこれで失礼します
ジョンヨン
ジョンヨン
あなたちゃん、お大事に
あなた
あ、はい
そんなことを考えていると会長と副会長は手を振って帰って行ってしまった
あなた
.....
ミナ
ミナ
...
きっっっっまず!
何この空気感



絶対ミナなんか怒ってるよね



え、私そんな悪いことした?!
せっかく、好きってわかって


会えてう、う、嬉しいのに...
そう思ってると
ミナ
ミナ
あの、私帰りま...
あなた
寄ってけば?
ちょっと!!?何言ってんのよ私?!




何が、寄ってかば?だよ!もっと優しいいい形あるでしょ
ミナ
ミナ
え...
あなた
私のお見舞いに来てくれたんでしょ?入りなよ
今更、優しい態度なんて取れないよ



気持ち悪いとか思われちゃうよ
でも........
それでも私は今ミナと離れちゃいけない気がするんだ
ちゃんと伝えなきゃ



自分の口で



私はそう強く思い拳を強く握りしめた



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