私たち2人はあの後手を繋いであなた先輩の家まで帰っていた
お互い手は繋いでるものの顔は合わせず口も開かない
けど、
幸せだって思ってしまうのはなんでだろ...
気づくと私たちはあなた先輩の家に着いていた
あなた先輩は風邪を引いてるんだ
ここははやく部屋に入れて寝かせてあげなきゃ
でも
何をワガママ言っているのだろう
先輩とお互い好きってわかっただけでも幸せなのに
もう付き合ったのと同じなのにやっぱり告白して欲しい
私なりのワガママだ
すると先輩は繋いでいた手を離し私の顔に手を当ててきた
先輩は今までにないほど真剣な顔で私の目を見てそう言ってくれた
先輩はそういい泣いてる私を優しく抱きしめてくれた
あぁ、やっぱり私はこの人を好きになってよかった
あの日あなたと出会って心から良かった
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!