あれから私の
新しい人生がスタートした
美希さんはもともと小さなアパートに住んでいたのだけれど
私が住むことになって大きな家を買った
申し訳ないと断ったんだけど…押し切られてしまった
1番変わったのは生活
個性の使い方を学ぶようにした
あの事故のことを思い返す度に
私を助けてくれた人の声が聞こえる
その声だけは鮮明に脳裏に焼き付いて離れない
医療班として出た美希さんに聞くと
プロヒーローなのは分かっていたけど
あまり見た事が無い人だったらしい
でもなんとか調べてヒーロー名が分かった
〝 イレイザーヘッド 〟
相手の個性を一時的に消す個性
なるほど暴走したヴィランを止めるにはうってつけの個性だ
と思った
そして日に日に
〝 会いたい 〟〝 お礼を言いたい 〟
という気持ちが強くなって
プロヒーローになれば会えるんじゃないか
という単純な考えの元
雄英高校を目指すことになる
そして…中学3年生の夏
美希 「あなたちゃん!!!」
バタバタと息を切らして部屋に飛び込んできた美希さん
あなた 「ど どうしたの?」
美希 「雄英高校のヒーロー科!! もしかしたらいるかもしれない!!」
あなた 「!!!?」
イレイザーヘッドは今年のヒーロー科の担任を受け持っていたそして今度のヒーロー科もイレイザーヘッドであるかもしれないと言うこと
そのことを瞬時に把握した私は
美希さんの手を取る
あなた 「美希さん…!! 私…! 絶対ヒーロー科合格する!」
美希 「うん…ッ!今まで頑張ってきたもんね!
きっと受かるよ!!」
そんなことを言い合っていたのがつい昨日のように感じる
そう。今日は実技試験当日です
あなた 「胃が痛い…」
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!