第5話

寂しい《平野紫耀》
487
2021/08/01 11:50








「次、いつ会える?」




このたった1文を送るか送らないかで


悩み始めてもう1週間は経った




映画、ドラマ、番宣、24時間テレビ


忙しいのはわかってる




疲れてるだろうし、大変だろうし


できるだけ負担にならないように


いつ会えるかなんて聞かないようにしてたけど




紫耀くんに会えなくなってもう1ヶ月


さすがに寂しい




















「ちょっと忙しくなるけど


できるだけ毎日連絡するからね」




そう言ってたのに


連絡をしても返ってくるのは2日くらい


たったあとで…




めんどくさい女だと思われたくないから




連絡するのは3日に1回くらいでいいかなって


思ってたけど返信があんまり遅かったり、


そっけなかったりすると




私から連絡がくるのが嫌なのかなって思う




そしてメールを送らなくなってしまった




















彼があんなにも笑顔で輝いている姿を見ると




「アイドル」という職業を


恨んだりすることはできない




最後にメールを送ったのは2週間前


そこからなんのやり取りもしてない




次に会えるのはいつなのか知りたい




気を紛らわすために


まだ昼だけど寝てしまおうかな




最近仕事が忙しくて睡眠時間も少ない


久しぶりの休みだしたっぷり寝ることにした




彼から何度も電話が


かかってくることを知らずに…




























平野side










「お疲れ様でした〜!」




久しぶりに午前中だけの撮影で


急いで家に帰ってくつろぐことにした




スマホをいじってると


ふと彼女のことを思い出した




最後にメールが来たのは……2週間前、、




見返すと、よほど疲れてたのか


そっけない文ばかりを俺は送っていた




電話でもしようと思って電話をかけた


、、けど全くでない




今日って仕事の日だったっけ




それすら忘れてしまう俺は


本当に彼女を幸せにできているのだろうか




















今日は土曜日




土曜日は仕事が休みで、日曜日は午後から仕事


とメモされていたから




インドアな彼女は家にいるはずだけど


出かけてるのかなと思って




30分後、1時間後、1時間半後、2時間後、、




こんなに電話をかけても


出ないことがあるのか…?




「大丈夫?」


「なんかあった?」




とメールを送ったけど全く返信はない




心配になって家まで行ってみることにした














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