第3話

たまには《西畑大吾》
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2021/07/22 09:37








『ねぇ、聞いてる?』




西畑「うん…ちゃんと聞こえてるで?」




『……』










今、大注目の人気アイドルの彼は


大阪で暮らしてるから


たまにしか会うことが出来ない




つまり、私たちは遠距離恋愛をしてる




東京で仕事があるときは


必ず私の家に泊まってくれるけど




彼はだいぶSだし、


ほとんど嫉妬もしてくれないから




私の家にいるときは


いつもスマホをいじってて




全然かまってくれないし、さっきみたいな


やりとりだって本当によくあること










友達とご飯に行くってなっても



「誰と?」とか「男いんの?」とか



まったく聞いてこないし、気にしてない










慣れたっちゃ慣れたけど



今日は2ヶ月ぶりに会ったのに


全然目も合わせてくれないし



こんなに冷たいとか、ほんっとに…




『ボソッ…なんなの』




…しまった、、声に出しちゃった、、、




















でも、私だってたまには怒りたいときもある




ちょっと拗ねたフリでもしとけば


かまってくれるかな?と思って




リビングにあるソファーまで移動して


ソファーの端っこでちょこんと座る




『……』



















…全然こっちに来てくれないんだけど




焦ってる様子もないし、、


もしかして、冷められたとか?




えっ、普通にやばくない?!




どーしよ…ちょっと寝室にでも行って


1人でこれからどうするか考えたいな…




そう思って、ソファーから立ち上がって


リビングを出ようとすると




ガシッ




















西畑「…どこ行くん、」




『どこって…寝室、だけど、、』




西畑「あぁ…そっか、ごめん」




『どうかしたの?』




西畑「別に…」




『ねぇ何?めっちゃ気になるんだけど笑』




西畑「俺があなたに


全然かまってあげへんから、



……怒って出て行くんかなって思ってん」




『…なにそれ笑』




西畑「笑わんといてや


本気で心配したんやから…」




『ごめんごめん笑



てか、大吾が悪いんだからね?


全然、目も合わせてくれないしさ』




西畑「あなた」




『ん?』




















西畑「これで、目合ったやろ?ニコッ」




『ツ…///』




西畑「はぁ…なんで俺がさ



あなたと全然目合わせたり、


かまってあげたりせえへんかわかる?」




『…分からない』




西畑「俺があなたのこと見つめたときの


反応が可愛すぎてさ、



大阪に戻るの嫌になるからやで?」




『えっ?…』




















西畑「できればずっとあなたと


一緒にいたいくらいやけど



仕事も行かなあかんし、大阪帰らなあかんし


会いたすぎて耐えられへんくならんように



あなたと引っ付きすぎひんように


してんねんで?」




『なにそれ、、、ずるい///』




西畑「やから、さ?


どうしようか悩んでてんけど、



…東京で俺と一緒に暮らしませんか?」




『…はい!ニコッ』




西畑「ボソッ…かわいい、、(ギュッ)」










私の彼氏はたまにデレてくれます


その瞬間が最っ高に


『…幸せだなぁ』












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