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第4話

最後の夜
レオン
ミリア、すまない。
僕は君と結婚することは出来ない。

御触れが出たんだ。
男女の交際や婚約を禁ずる、と。
ミリア
そんな………。
でも…………、私………………、
レオン
すまない。
レオンは自分の婚約者に御触れのことを話した。

彼女が悲しむのは目に見えていて、まともに顔を見ることさえ出来ない。


ただただ彼女に謝りながら、何も出来ない自分を怨めしく思うばかりだ。

レオン
本当に、すまない。
ミリア
私、嫌よ。
貴方とじゃ無きゃ。

貴方と結ばれないなら、死んだ方がマシよ!
レオン
そんなこと言わないでくれ。
僕だって嫌だよ。
だけど、君には生きていてほしい。
それがレオンの思いの全てだった。

彼女のことを愛している。

それは、間違いない。
聞かれれば即答できる自信がある。



しかし、自分は兵士だ。


国に尽くす身としての立場が、彼女と結ばれることを許さない。
であれば、諦めるしかない。



仕方がないのだ。

そう割り切れるくらいには大人でいたかった。


彼女もそうなのだろう。

俯き、涙を堪えているように見える。
ミリア
でも、それでも、私は!

貴方しか愛せない!

これから先、どんなに素敵な人に出会っても、私にとって、貴方以上の人なんて……………!
彼女の濡れた双眸がレオンを捉える。

やっぱり彼女は綺麗だ。

なんて、呑気な考えが浮かんで消えた。



彼女の気持ちは痛い程解る。

正直、今日、今すぐに、彼女と式を挙げてしまいたい。


しかし、式を挙げさせてくれる教会すらもう無いのだ。


どうすれば良いのか。

御触れが広まった今、いつ男女が離ればなれになるかも知れない。

そうなれば、彼女と会えるのは、今日が最後だろう。


思考は行き詰まり、彼女に気の利いた言葉ひとつ返せず、再度謝罪の言葉を口にして、彼女と別れた。

最後に一度だけ、優しく、彼女と唇を重ねた。
それは涙のような、哀の味がした。



再び会うことが叶うとも分からない、愛する人よ。