第3話

鬼を連れた隊士
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2020/09/06 13:43
竈門炭治郎
竈門炭治郎
ウッウ~~ン?
目を覚ますと空はもう暗くなっていた。
俺の記憶では明るかったはずなのに…
竈門炭治郎
竈門炭治郎
ウッ!
起き上がろうとしたができなかった。それに体中が痛い。
体の方に目を向けると、俺の体は縄で縛られていた。
どうしてこうなったんだ?
必死に記憶のある昼間を思い出す。
昼間を思い返してみると、
その前の晩に俺は小さな温泉街で鬼を斬った。
そして次の目的地に向けて歩みを進めていた。
竈門炭治郎
竈門炭治郎
(まさかあんな小さな街にまで鬼が現れるなんて…)
竈門炭治郎
竈門炭治郎
(でも、あの女の子を守れて良かった。可愛い子だったな~。また会えるといいな~。)
などと考えながらぼんやりと歩いていると、
お前は、竈門炭治郎だな?
十人くらいの人に囲まれてそう問われた。
竈門炭治郎
竈門炭治郎
はい。そうですけど…
お前は、鬼殺隊だな?
竈門炭治郎
竈門炭治郎
!なぜそれを!?
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
それは、私たちもそうだからですよ。
そういいながら女の人が飛び降りてきた。
竈門炭治郎
竈門炭治郎
なら、なぜ俺を囲む?なぜ敵視する?
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
あら?敵視なんてしてませんよ?
竈門炭治郎
竈門炭治郎
嘘だ!あなたたちからは、そんなにおいがする。
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
フフフ。話に聞いていた通り鼻がいいそうですね。
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
なら教えてあげましょう。私たちは今からあなたをあるところへ連れていかなければなりません。そう、力づくでも。
竈門炭治郎
竈門炭治郎
!なんでそんなこと…
“なんでそんなことをするのか”理由を聞こうとしたがその前に女の人が近づいてきてそれと同時に、俺の腕にチクッとした痛みが走った。
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
連れていってください。
これが俺が聞いた最後の言葉だった。
そして今、縄で縛られている。
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
やっと起きましたか。
おはようございます。
竈門炭治郎
竈門炭治郎
なんでこんなことするんですか。
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
あなたの裁判をするからです。
竈門炭治郎
竈門炭治郎
なんで!?
煉獄杏寿郎
煉獄杏寿郎
なぜおぬしは鬼殺隊でありながら鬼をつれている。
竈門炭治郎
竈門炭治郎
それは妹だからだ。確かに鬼だけど、でも、人を襲わない。襲わせない。
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
なぜそう言い切れるんですか?
不死川実弥
不死川実弥
そんなにごちゃごちゃ言い合わなくてもいいだろう。
そういいながら傷だらけの男の人が禰豆子のいる箱を持ってやってきた。
不死川実弥
不死川実弥
鬼を殺すのが鬼殺隊だ。ならばこいつも殺せばいいだけだろう。
そう言って男は刀を振り上げた。
竈門炭治郎
竈門炭治郎
やめろー!!

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