第10話

# 10
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2018/08/26 09:11
(( あなたside ))


?「さあ 、始めるよ〜(ガチャッ」


優斗「綾さん !おはようございます !!」


綾「おはよう 。あ 、その子があなたちゃん ?」


綾さん 、そう呼ばれた女の人は私を見つめた 。


『あ 、初めまして 。紅月あなたです』


綾「初めまして 、上村綾よ 。綾って呼んで」


『はい 。よろしくお願いします』


綾「あなたちゃん 、みなみなサマー踊れる ?」


『大丈夫です 、踊れます』


綾「おお 、すごいね 。じゃあフォーメーション変えてこうか」


綾さんの一言でここにいた全員が動き出した 。





『私が 、ソロですか ?』


綾「あなたちゃんには抜群の歌唱力がある
だからソロをお願いするわ」


『 ……… わかりました』


優斗「あなたすごいじゃん !!実力が認められたんだよ !」


『優斗くん 、ありがとう』


入ったばっかりなのに 。


私なんかでいいのかな ………


ううん 、ちがう 。


もっと練習しなきゃ 。


"努力は必ず報われる"





綾「ちょっと休憩〜」


綾さんがすっと部屋から出ていく 。


優斗「あー腹減った !」


優斗くんが荷物の中からお昼ご飯を取り出す 。


飛貴「あれ 、あなたちゃんは食べないの ?」


『あんまりお腹空いてないからいいや』


飛貴くんと話しながら 、鏡の前でもう一度踊る 。


飛貴「そっか 、」


もっと丁寧に 、繊細に 。


もっと元気に 、明るく 。


『はぁはぁはぁ 、』


優斗「ちょ 、あなた ……… !」


やば 、貧血起こしたかも 。


視界がグラリと揺らぐ 。


?「っぶね 、大丈夫 ?」


『井上 、さん ……… 』


倒れそうになった私の体を支えてくれたのは 、井上さんだった 。


瑞稀「飯くらいちゃんと食べろよ」


強い口調だけど 、さりげなく背中に乗せてくれた 。


『ありがとう 、ございます ……… 』


井上さんの温もりで私は意識を手放した 。









『ん ……… 』


優斗「あ 、起きた !!」


起きたばっかりなのに 、優斗くんの大きな声で一気に目覚める 。


瑞稀「はよ 、」


涼「あなたちゃん 、大丈夫 !?!?」


蒼弥「けがはない ?」


龍斗「元気になった ?」


みんな言うことがそれぞれちがう 。


これがHiHi Jetsの個性か 。


『迷惑かけてごめんなさい』


みんなに向かって頭を下げると 、井上さんのしっかりした声が響いた 。


瑞稀「別に迷惑じゃないし」


『井上さん ……… !』


瑞稀「瑞稀でいいから 。ためにして」


『わかった !』


やっと全員とためで話せる !


そんな嬉しさがこみ上げてくる 。


優斗「あなた 、薬」


『ありがとう』


優斗くんが錠剤と水を一緒に渡してくれた 。


龍斗「あなたちゃん 、なんかの病気なの ?」


『病気ってわけじゃないんだけど 、昔から貧血気味で薬飲んでないと倒れそうになるんだよね』


龍斗「そっか 、無理しないでね」


優斗「そうだぞ !無理したら殴るからな !!」←


『うわ 、暴力はんたーい !』


優斗「え 、ひどくない !?冗談だよ !!」


『(スルー
さてと 、薬のも〜』


優斗「スルー !?!?」


薬を水で流し込んで 、もう一度ベッドに入る 。


『ふわあ ……… 』


優斗「もう少し寝な」


優斗くんがポンポンと心地よいリズムでお腹の当たりを撫でてくれた 。


それがなんだか落ち着いて 、いつの間にか眠りについていた 。

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