あなたside
廉に「家まで送る!」と何回も言われたけど、まだお昼だし、廉にも迷惑をかけたくないから断った。
さすがにこんなお昼にストーカーする人はいないでしょ!
私は事務所を出て、帰ろうとした。その時…
私はいきなり、見知らぬ男に手を引っ張られた。
必死に抵抗するけど、男の人の力には敵わない。
私はそのまま男に引きずられる。
私は目と口をふさがれ、何かのスプレーをかけられた。
頭ではパニックになっているけど、体は重くなり、思うように動かない。
だんだんと意識が薄くなっていく。
そして私はそのまま、意識を手放してしまった。
その後…
男side
あなたちゃんにスプレーをかけて眠らせたあと、自分の車に乗せて家まで運んだ。
つまり誘拐したということだ。
これから家に監禁して、1日中あなたちゃんを眺める!(←え、サイコパスじゃん by作者)
俺の作戦は全部完璧だ。
毎日メールを送ったのもその作戦のうち。
入念に準備をしたから、きっとあなたちゃんは自力で脱出することなんてできないだろう。
もちろん外部からの連絡もとれないようにしている。
これであなたちゃんは一生俺のものだ!
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!