第10話

No.9
2,350
2019/03/02 04:55
最近、体調が悪い…
数日後
目眩がしたり、立った時に立ちくらみがする…
なんだろう?
と思いながら楽屋に向かった。
理沙
おはようございます!
陣さん
陣さん
おはよう!
と、元気よく挨拶した。
ほんとは元気ないのにね…
するとまた…
理沙
っ…
と、目眩がした。
私は咄嗟に壁に手を付いた。
陣さん
陣さん
理沙?
吉野北人
吉野北人
どうした?
理沙

大丈夫だから…
陣さん
陣さん
でも体調悪そうだよ?
吉野北人
吉野北人
無理し過ぎなんじゃない?
理沙
うん…
ほんとに大丈夫だから…
と、言ったものの…
やっぱり体調が悪いのか、吐き気までしてきた。
理沙
ごめん…
ちょっと…
そう言って、トイレへ。
理沙
うっ…
ゲホゲホ…
私はトイレに入り、ずっと出れなかった。
理沙
なんだろ…
と、やっとトイレから出たと思ったら廊下で…
理沙
っ…
また目眩が…
私は廊下で倒れてしまった。
その瞬間意識が無くなった。
一方のみんなは…
陣さん
陣さん
なんか理沙、遅くない?
吉野北人
吉野北人
大丈夫かな?
と、みんなが心配していた。
すると…
川村壱馬
川村壱馬
俺、ちょっと探してくる!
と、壱馬が出ていく。
ここからは壱馬目線です
俺は無我夢中で理沙を探した。
すると、誰かが廊下で倒れていた。
川村壱馬
川村壱馬
!?
理沙!?
俺は直ぐに理沙だと分かった。
俺は、急いで救急車を呼んだ。
10分ぐらいして救急車が到着した。
廊下が騒がしくなってメンバーも何かあったのかと駆けつけてきた。
陣さん
陣さん
理沙!?
吉野北人
吉野北人
どうしたの!?
藤原樹
藤原樹
大丈夫なのかよ!?
長谷川慎
長谷川慎
壱馬、何があったの!?
川村壱馬
川村壱馬
俺が駆けつけたところ理沙が廊下で倒れてた…
陣さん
陣さん
そんな…!?
吉野北人
吉野北人
助かるの!?
川村壱馬
川村壱馬
それは分からない…
とにかく俺が病院に付いてくから…!
みんなはあとのことよろしく!
病状が分かったら連絡する!
長谷川慎
長谷川慎
分かった!
頼んだぞ!
川村壱馬
川村壱馬
おう!
と、救急車に乗って近くの病院へ。
病院に付いて治療室に理沙が担架で運ばれていく。
看護師
付き添いの方はここでお待ちください!
川村壱馬
川村壱馬
分かりました!
よろしくお願いします!
と、近くの待合室で座って待っていた。
すると、10分後看護師が慌ただしく走り回っている。
俺は何かあったのかと落ち着けなくて廊下をうろちょろしていた。
看護師
理沙さんの付き添いの方ですか?
川村壱馬
川村壱馬
はい!
理沙は…
看護師
大丈夫ですよ!
彼女、妊娠してるみたいです。
何か心当たりはありますか?
川村壱馬
川村壱馬
に、妊娠!?
それはどういう…
看護師
妊娠のせいでホルモンのバランスが悪くなって赤ちゃんの血圧が落ちていて目眩や吐き気が理沙さんの体に出たんだと思います。
今は、点滴で落ち着いてますが、念の為に今日は入院してもらいます。
川村壱馬
川村壱馬
そうですか…
ありがとうございます!
それで妊娠は…
看護師
3ヶ月です。
これからが大事だと思うのでちゃんと産婦人科に見てもらうように先生に、伝えておきます。
それでは、失礼します!
川村壱馬
川村壱馬
ありがとうございます…(*・ω・)*_ _)ペコリ
俺の心の中に思ったこと…
それは…
妊娠のことだった。
理沙が妊娠!?
それを聞いた時は驚いた…
そう思って理沙が居る病室に行き、椅子に座って起きるのを待っていた。
理沙の中に赤ちゃんが居る…
そう思うと、その子の父親は誰?
もし、俺だったら責任取らなきゃ…
すると…
理沙
ん…
川村壱馬
川村壱馬
理沙!?
理沙
何で、貴方が!?
川村壱馬
川村壱馬
理沙は廊下で倒れてたんだ!
それで俺が付き添いで…
理沙
そうなんだ…
ありがとう
川村壱馬
川村壱馬
それで今日1日入院だって…
理沙
私、どっか悪いの!?
川村壱馬
川村壱馬
そういう訳じゃないけど…
理沙
ないけど何…!?
川村壱馬
川村壱馬
これ、見て?
俺はある紙を渡した。
それは、妊娠3ヶ月の注意点や産婦人科の日時などが書かれている紙。
俺は、看護師さんに渡されたものを見て、ほんとなんだとさらに思った。
理沙
!?
これって…!?
川村壱馬
川村壱馬
うん…
見れば分かるけど理沙は妊娠してるみたい…
理沙
そんな…!?
私はその事で頭がいっぱいで混乱してた。
すると、彼が…
川村壱馬
川村壱馬
お腹の子は俺の子なの?
そう聞いてきた…
理沙
私は何も答えられなかった。
そう、お腹の子はあなたの子。
そう言いたいけど、怖い…
川村壱馬
川村壱馬
何で答えないの!?
理沙
答えたら貴方はきっと傷つくから…!
川村壱馬
川村壱馬
!?
それでも理沙の中には子供がいるんだよ?
父親は誰か理沙が1番分かってるよな!?
理沙
っ…
父親は、北人の子…
私は咄嗟にそう嘘を付いた。
川村壱馬
川村壱馬
そうなんだ…
付き合ってたの?
理沙
どうだろ…?
と、答えた。
川村壱馬
川村壱馬
俺、ちょっと出てくる。
と、そう彼は言って出ていく。
彼が出ていった病室で私は泣いた。
私は彼のことが好き…
でもそれは一夜の過ちで…
彼には幸せになってもらいたい…
私とじゃなく…
他の人と…
これは一夜の過ちで、私達は幸せになんてなれない…
もちろん、彼の気持ちはわかってるよ…?
でも、私は彼とは付き合わない…
そう決めた。
だから、嘘を付いてまで彼を遠ざける…
私はこの時、そう思った。

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