お風呂から出た私は、洗面所で息を整えてからリビングにもどった。
彼はテレビを勝手に付けて見ていた。
さっきのなんだったのか自分でもわからず、
2階に上がり彼の布団を持って1階に戻った。
私はさっさと2階に上がり自分の部屋に入った。
私の家はマンションだけど部屋には2階まであり、ロフトがある。
だからロフトで寝た。
朝になって、携帯の目覚ましで起きた。
すると、部屋には居ないはずの彼が私のベッドで寝ていた。
私は呆れてため息が出た。
私はさっさと部屋から出て朝食を作った。
私は怒って彼にそう言った。
ちょっと言いすぎたかな?と思ってると、
よっぽど傷ついたのかしょんぼりしてる。
私は笑いを抑えるために軽く咳払いして食べた食器を片付けて、洗い物を終えた。
私は合鍵を渡した。
まだ落ち込んでんのか…と思ったけど、時間があんまりなくて準備して先に家を出た。
電車に乗り、会社へ。
先に来ていた、陣さんが挨拶してくれた。
と、みんなも時間ギリギリになって楽屋に入ってきた。
もちろん、彼も。
私は気にせず今日の仕事を入念にチェックして、みんなと一緒に動いた。
今日の仕事はラジオ番組の収録。
最初は緊張して、メンバーと話をしてちょっとずつ肩の力が抜けた。
順調にラジオ収録を進め、終わりが近づいてきた。
〜🎶〜
収録が終わりみんなは楽屋に戻っていく。
私は1人、休憩室で考えていた。
そもそもあれはなんだったのか?
どういう意味なのか…
帰ったら友達に電話で聞いてみよう…
もちろん、あの酔っ払った日のことは伏せて話す。
言ったらなんて返ってくるか…
だいたい分かる…
何で大事な所、覚えてないの?って…
きっとそうなるはずだから…
私はしばらくその場から出れなかった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。
登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。