今日は、みづのお店に行く日だ。
けど…
お母さん、耳遠いんだよね…
ガチャッ。
え、葵衣も…?
落ち着け私、まだそうと決まったわけじゃない。
そして、琉生と翔が来て、私達は「evening」に向かった。
カランカラン。
うわ、久しぶりだな…
あれ…?
みづは、そう言って、カウンターの方へはけていった。
葵衣が私に向かってそう言った。
やっぱり、これって…
『ワ タ シ ノ ケ ハ イ ニ キ ヅ イ タ ?』
『そうだよ、未薗が思った通り、みづはもう戻ってるんだ』
この声…私だけに聞こえてる…?
『そうだよ、私の声は、未薗だけに聞こえるの』
…もしかして、この声って…
『未薗、あなたにはもう時間がないの』
…やっぱり…私の声だ…!
『今なら、未薗のお願いを一つ聞くことが出来る』
『だから、教えて』
『未薗は、私にどうしてほしい?』
その瞬間…目の前に人影は現れた。
それは…ちょうど小6の私。
なんで…どうして…
いや、今はそれどころじゃない。
私が、私にしてほしいこと…
それなら…
ビュンッ。
辺りが真っ白になった。
『ありがとう、未薗』
!
『あとは私に任せて』
その瞬間、私は白い光に呑み込まれた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。