第5話

廉との出会い②
14,861
2018/07/22 10:30



そこから、だんだんと私達は仲良くなった。




けど、仕事が忙しいのか、数日間も連絡がとれず、既読もつかず…





そりゃ、芸能人だもん…。

一般人になんか、目も向けてくれないのは当たり前。


少しでも、絡めただけでも、幸せだと思わなきゃ。




でもやっぱり、寂しいな…なんて感情はあって、


ズルいな…自分。







でも、バイトはしっかりやらなきゃ。

集中。集中。





『先輩、こうですか?』



「いや、また違う…。明日、教えてあげるから、一緒にがんばろ?
だから今日は、忙しいしレジお願い!」



『はい……』




また、レジか…。











カランカラン





『いらっしゃいま……!?れ、廉…君?』




「よっ……ごめん、連絡とれなくて。」




『ぜ、全然大丈夫だよ!忙しいもん…』



「今日は…どうしても、あなたちゃんに会いたくて、内緒で来ちゃったw」




『わ、私に……?』



「バイト終わった後、なんかある?
よかったら、あなたちゃんのケーキ、食べてみたい」



『え…な、何もないけど、
うちが作るお菓子なんか…下手だよ?』




「そんなん、食べてみなわからへんもん。」


『少しだけなら…作ってあげる』


「よっしゃ!」




そう言って、笑顔を見せる姿はかっこよくて…



LINEでの廉君も、

たまに会った時の廉君も、


全てが愛おしかった…






最初は、憧れの人。芸能人で、ファンでもあった。



恋愛としては見ていなかったけど、



日に日に過ごしていくと、






あ、こんな一面があるんだ。


テレビで見たまんまの廉君じゃん。


かっこいいなぁ…





なんて。




いつの間にか、好きになってた。






家に呼ぶなんて、恥ずかしいけど

せっかくの廉君の休みだもん。



お菓子頑張って作って、癒してあげたい。




その日から、


自分は、お菓子を作って食べさせることが、


廉君の癒しになる。




私は、廉君のそばで、癒してあげたい。





いや、










彼女にもなれたらなぁ…なんて、思ってた。





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