何とか周囲の人にはバレず、
事務所についた。
ここからが問題。
ジャニーさんに、交際をやめろと言われたらどうしようって。
私には廉しかいない。
廉がいない毎日なんて、考えたくないの。
『れ、ん…っ』
不安に押し潰されそうで、
廉の袖を控えめに掴む。
「大丈夫や。俺が責任持つ」
『それはだめっ…!いくら自分の事務所だからって、私にだって悪いとこはあった…』
「あなたは、謝るだけでええねん。」
「交際してる事も、これからどうするかも、俺が話す。それに賛成するかどうかだけ反応してくれればええよ」
「俺が、あんなとこで抱き締めたんが悪いねん。プロ意識がたりんかった。」
『ぅ、ん……』
「ほな、入るで」
こんなとこで廉との関係壊してたまるか。
きっと大丈夫。
何とかなるはず。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。