『ばか、なの…?なんで来たの?アホなの?』
「ええから、任せとけ」
「あなたさんのお母様、お父様、こんにちは。」
お父さん「お友達か…?男だろこの子」
お母さん「え、永瀬くん…?」
「僕の事、知ってくださってたんですね。」
お母さん「そりゃあ今、テレビに多く出てるもの。」
お父さん「芸能人…!?」
『…ジャニーズ、ですけど。』
「僕、あなたさんと交際をさせていただいてます。」
はぁ!?!?
え、だめじゃん言ったら。
お母さん「なにを言ってるの…?」
お父さん「君、わかってるのか?」
「あなたは一般人なんだ。芸能人と付き合えば、バレたら大変なことになる。」
『そ、そんなのわかってるよ…!!』
「そこは僕も、承知してます…。」
お母さん「そんなの、尚更だめよ。」
お父さん「あなたには、悲しい思いをしてほしくないんだ。付き合うのはやめてもらう。」
『なんで…、?ねぇ、だってうちら…』
「2年以上も付き合わせていただいてるんです。そこをなんとか…お願いしますっ、」
お母さん「だめよ…。悪いけど」
『やだっ、…廉と離れる気はないもん。やめてよ、だってもう20歳になるんだよ?』
『恋愛くらい、自由にさせてよ…!』
お父さん「お前わかってるのか?ファンにバレたらどうする。お前はひどい目にあうぞ。」
『そんなのわかっ、…』
「僕が娘さんを守ります。これは絶対に約束するんで…!!」
「今までずっと、支えあってきたんです。今離れるなんて…耐えられないんです。」
『廉、……』
「本気で、…好きになって。一生離したくなくて…。そんな存在なんです。」
『私も…っ。廉は、パティシエの夢を一緒に応援してくれて。支えてくれて。』
『ずっとずっと、守ってくれるの。』
『きっとこれ以上、好きになれる人はいないってくらいに、ほんとに大好きで…』
『わかってるの。、ジャニーズと付き合うなんて、許されないこと
でも、それでも離れたくないの…』
お母さん「あなた……」
お父さん「…これは約束しろ。」
「なんですか、?」
お父さん「あなたを一生好きでいること。守ること。」
「当たり前です…!!!」
お母さん「いいの、?お父さん…」
お父さん「ここまで言うあなたを、見たことあるか?」
お母さん「それはそうね…。」
『ありがとう、…』
お母さん「私達は帰りますかっ。」
お父さん「そうだな。」
お母さん「あなた、元気でね。
永瀬くん、あなたをよろしくね…?」
「もちろんっす…!!!」
お父さん「…じゃあな、」
『ばいばい…!』
はぁ…。、よかった…。
家の外まで出て、お見送り。
許してもらえた安心感からか、
親が居なくなった途端…
ギュゥ…
『わ、廉…… /』
「よかったぁ…… 俺、あなたがおらんと…あかんっ」
『あなたも同じだし…っ』
「あなた…、好きやで…。」
『あなたも大好きっ。』
ふふっと笑い合って、
家に入った。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!