第96話

離れたくない
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2019/01/09 00:49


「あ、そこのクレープでも食べるか?」




『うん…!!』




「んーと、何味がええ?」





『じゃあー、チョコバナナ!!』





「俺、いちごー」





「あ、俺払っとくから、さっきのベンチ座っとって」




『うんっ』
















「お待たせ〜」




『んー!!廉ありがとおっ』











クレープも食べ終わり、


ショッピングモールでちょこっと買い物





もうそろそろで、廉もリハーサルとか練習しなくちゃ行けないから、バイバイしないとなんだけど…






ずっと、このままがいい。




どうしても、離れられなくて。









だから、
もうそろそろだってこと、気づかないフリをした。





数分後、




ついに廉が気付いたのか、口を開いた






「なぁ、あなたッ」


『やだっ、』




行かないと。なんて言葉、聞きたくない。






「はぁ…もう、ちゃうねん」




「離れたく、ないもん…っ」





「ええから、黙ってついてこい」







そう手を掴まれると、リハーサル場まで向かう廉の姿。







もうそろそろ、やっぱりお別れなんだって。









でもなぜか、建物の中に入っていく





『えっ、廉…?』






「俺やって、離れたないねんっ!
やから、ほんまはあかんけど、リハーサルのとこも一緒にいてもらう」




『え……っ?』






『いいの、?』






「おうっ。あと1週間くらいやからな。今日だけならええ。それ以上は、ちょっとむずいかもな」








いい。



あと1週間。


それなら、今日夜まで会えたら、いける気がする。





こんなリハーサル場まで、一緒にいれるもん。







こんな最高なことなんて、ないでしょ…?


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