『廉ッ…やだぁ…ッ…!うぅっ…グスッ…』
ガチャ
優太)たっだいま〜♪
紫耀)あなたー!…え…?
優太)あなた…?ど、どうしたっ!?
すぐに駆け付けてくれる2人
「う、うぅん、なんもないっ……」
紫耀)辛い…でしょ?教えて?どうしたの?
『ッ……廉っ に、フラれた…ッ…!』
優太)え……
紫耀)なんで、そこまで言ったんだよ…。そんなんじゃっ…
優太)しっ…!紫耀!
?
しっ!って、なに?
『どうゆう、こと…?なに?』
紫耀)あぁ、なんもないよ?
『そっか…。』
優太)廉に、なんて、言われたの?
『知らない、女の人が、廉と海ちゃんと一緒に…いた…ッ…、
それで、だれ、誰と、話してるの?って質問に、廉は…私の事元カノって…言ったの…!』
紫耀)元カノ…ッ…!
『きっと、廉はもう…私なんかより、その女の人が、好きなんだッ…』
優太)違う。そんな事ないっ!
『だって…!!明らかに、私と態度が違った!そんなのもう…廉と仲直りするどころか、一緒にすら、いれなくなった…』
紫耀)大丈夫…。まだ、廉はこの家に住んでる。明日でも帰ってくるよ?だから、その時、ちゃんと話してみなよ
そっか。
まだ、少しのチャンスはある。
けどやっぱ…、
だめだ…ッ
紫耀)俺ら、ご飯作ったら…帰る?
あなたも、1人の方が、楽だよな…
『ごめんね…。』
今はもう、1人でいたい。
…
優太)ご飯、できたよ
俺ら帰るね…、なんかあったら、…ん。
そう言って、私の手に置いてきたのは、1枚の紙
『え?』
紫耀)俺と優太の、メールアドレス。
こっから、電話でもいいし、かけてな!
『ありがと…』
優太)じゃあな?
『うん…ッ、バイバイ』
バタン
『ご飯…食べないと』
『おいしッ……』
2人とも、ご飯作れるんだ…
けど、1人でご飯、かぁ…
いつもなら…
「ウマっ!なんか、料理上手くなったな!」
『いっつも上手いって言ってるじゃーん』
「ちょ、ご飯粒ついてるし笑」
『え!どこ!?』
「こーこ。ん…うまっ」
『ちょ、食べないでよっ!バカ〜』
いつも目の前に座ってる廉は、いないんだ…
『ッ……グスッ……』
目の前は、くもってる。
心だって、くもってる。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!