「ッ……」
次に発する言葉はわかってる。
きっと…
「ごめん…もう無理や…。ごめんな…」
そうだよね。もう、ダメなんだ。
諦めないと…
ギュッ
『え……』
今、何がおこってる?
よく見ると、廉の腕の中…
え!?なんで、?
『廉ッ………?』
「ごめんなぁ……ッ、ほんまにごめんな…」
『どうゆう、こと…?何…が…、?』
「…お誕生日、おめでとう。」
『え……』
ガチャ
King&Prince)おめでとーう!
『な、なんで、!?』
えっと…なんで皆がいるの?
ちょっと待って。
そっか!うち、今日誕生日だったんだ!
そんな事思い出す暇すらなかった…
え、てか廉は…
『あの…え、廉…』
「ごめんな。これ、ドッキリやってん。」
ドッキリ!?
それって、…
『じゃあ、別れない…?ずっと、廉といれる?』
「一生離れんよ!別れるなんて嘘やて!
あなた抜きで皆で話した時に、お前が誕生日やから、いつもより心に残るのをしたくて…
それで、皆に協力してもらってドッキリした!
だから理由もなく不機嫌なったんよ?」
『そう、なの…?』
「おう。ごめんな?嫌やったろ。こんなに目ー腫れて。」
『ッ………』
ほんとに、いつもの廉だ。
頬に触れる廉の手は、温かい。
大好きな人の手。
ドッキリってわかって、ほっとしたのか涙が自然ととまらなくなる
『うぅ…ッ…ヒック……バカぁ…、バカ廉ッ…!』
「ごめんなー?」
『もう、うちから離れないでね?廉がいないと…ダメなの!』
「//、俺もや。バカ」
そっと落ちてきた甘いキス
大好きな廉は、ちゃんと隣にいる。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。