第10話

きゅう
332
2020/08/22 02:53
sideあなた




…何?今の。
好き、って道枝くんが?私の事?
あなたって言ってた、私の名前、、、
どうしよう、、
付き合ったらファンの方を裏切ることになるのは目に見えてる。
道枝くんにも私と同じ思いがあるはずだし
だけど、だけど、、、、


『私も、好きだよ、道枝くん。』
「え、」
『え、』


独り言のように呟いたのに
様子を見に来てくれた道枝くんに聞かれた。


「あ、ごめ、えと…//」
『ごめん!違う!いや、違わないけど!!』
「…さっきの、聞いてた、?」
『ごめん、』
『あかんのは分かってるから、、』


私の言葉を遮ったのは道枝くんからのハグで
役になりきってる訳でもない
道枝駿佑のハグ。


『人来たら…』
「役作りって言う。」
『っ、』


戸惑いながら道枝くんの背中に腕を回した。




「付き合って。」
「バレやんようにするから、、」





ああ、馬鹿。
好きだって知ったら止まれなくなる。
私も。彼も。

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