side道枝
俺ほんま最低や、
なんで撮影止めてしもたんやろ
そう思ってたらなんか話しかけられた
やっぱ近くで見ると女優さんなだけあってかわい…いって
あかんやん!俺、ジャニーズやわ!笑
なんかすごい話かけてくるのは
俺が元気ないって思ってくれた?
「道枝くん!帰り?」
『え、、』
「あー、えっと一緒に帰る、?」
一瞬迷ったけど断るのも悪いから一緒に帰ることにした。
「本当はさ、巻き込まれるの嫌やし」
「あんま帰んのどうかなーって思ったんだけど」
突然話し出す彼女の本音。
関西弁と標準語の混じった違和感のある話し方。
「なんか、道枝くん元気なかったから、笑」
『…そんなことないよ笑』
『ただ、』
「ただ?」
『エゴサすると、色々あるやん、笑』
『ほら、皆見さんにも迷惑かかるし、』
「え、私に!?笑」
『うん、』
「優しいな、笑」
あ、この人めっちゃ正直、、。
こんな素直に優しいとか帰んの迷ったとか
言われんの初めてや、、
『明日も一緒に帰る?』
気づいたらそんなことを口走っとった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。