- 🐥 side -
あぁ僕はなんて馬鹿なんだ
あなたとの話に夢中になりすぎてた
そしたらトラックが猛スピードで走ってきてて
あなたが僕のことをかばって
押してくれて 僕もあなたの事助けようと思ったけど
気づいた時にはもう遅くて
あなたが地面に打ち付けられていた
自分でもわかった顔がどんどん青ざめていくのが
僕は駆け寄った
🐥「あなた!あなたっ!」
名前を呼んで泣いているとあなたは
「何で泣いてるの(笑)」って
辛いはずなのに無理して笑って
無理しないでって言ったら
もう死んじゃうのかって
まだわかんないじゃないか
助かる可能性もある
なのに君は最後に
「遊園地…行きたかったなぁ…っ😂」
って笑顔で言って瞼を閉じたんだ
僕はあなたが瞼を閉じた瞬間崩れ落ちた
そこからずっとあなたの側で泣いていて
そしたら
「かわいそうねぇ」とか「若いのにねぇ」
なんて声がちらほら
そしたらまた涙が溢れてきて
しゃがみこんで泣いていると
サイレンの音が聞こえてきた
少しすると
救急隊員の人が来たから僕はたまらず
🐥「あなたを助けてください…っお願いします…っ」
なんていうと
「 ……全力を尽くします。一緒に乗りますか 」
って聞かれたから僕は
はい、、っと答えた
@救急車の中
僕がずっとあなたに小声で喋りかけている声と
すすり泣きしている音が響く
あなたの手が冷たくなっていく
嫌だ、嫌だ
まだやり残した事いっぱいあるじゃないか
一緒に遊園地行くんでしょ、?…っ
頑張って…あなた…
ずっとあなたの事を考えていたら病院に着いた
@ 病院
あなたはすぐに集中治療に運ばれた
手が震える
あ、赤いランプがついた
何分経っただろうか
赤いランプが消える気がしない
嫌だよあなた帰ってきてよ…
今何時だ、? 時計には
“ PM 1:30 ” の文字
もう手術開始から2時間も経っている
あぁあなた…あなた…っ
あなたとの思い出が頭の中で再生される
自然に涙が溢れる
🐥「う…っうぅ…っ」
あぁ自分はなんて情けないんだ
恋人1人守れずに男かよ…っ
*
手術中の赤いランプが消える
中から医師が出てきた
🐥「あなたは…あなたは…っ助かったんですか…っ」
医師「 手術は無事成功しました。 しかし
“ 目を覚ますかはわかりません ”
え…?め、目を覚ますかは分からない…?
医師「 もし覚ましたとしても後遺症があるかもしれません 」
🐥「後遺症…?」
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!