A Tale of Thousand Stars
鈴木やまとは、裕福な家庭に育ち、不自由なことなど一つもない豊かな暮らしを送る高校生。いつものように友人たちと夜遊びに興じていたところ、持病の慢性心筋炎による発作で倒れ生死の境を彷徨うことになってしまう。しかし、やまとはちょうど見つかったドナーから心臓を移植することによって一命を取り留める。
自分に心臓を提供してくれたドナーが誰なのかを知りたいと考えたやまとは、調べていくうちにある1人の女性が心臓のドナーだったと知る。彼女の名はりほ。やまとが倒れたその日に事故で命を落としたのがりほだった。
りほの命と引き換えに自分が助かったことを知ったやまとは、彼女の遺品である日記帳を入手する。新たな命を手にしたことで“自分も人の役に立ちたい”と考えたやまとは、その日記帳を頼りにして、彼女が生前ボランティア教師として勤務していたパパンダオ村に、同じくボランティア教師として赴くことに。
パパンダオ村で待ち受けていたのは、電気の通っていない大自然に囲まれた環境と自由奔放な子供たち。そしていつも無愛想で第一声からやまとに皮肉をふっかけつつも、実は何かとやまとの世話を焼いてくれるレンジャー少年・佐藤ゆうただった。
ー 11,287文字
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update 2023/09/25