君は誰に未来を委ねる?
気づいた時にはもう手遅れだった。
彼の翼はほとんど黒くなっていた。
僕の頭から王冠が落ちた。
落ちた衝撃で王冠の前にある三つの宝石の一つが外れた。
彼の周りが黒くなっていた。
もうだめだ。
止められない。
真っ黒に染まった翼が、蝙蝠の翼になった。
「なんで天界に居るんだろう?急いで魔界に帰らないと、魔王様に怒られてしまう。」
その言葉を聞いた時、僕は悟ってしまった。
彼は堕天した、悪魔になったんだと。
いつのまにか彼は、前から消えていた。
黒い羽が数十枚舞い落ちていた。
そのうちの一枚が、彼を失ったからと、外れた宝石の上に乗って、それを黒く染め上げた。
でも、泣かない。
だって泣くことは、不幸の象徴だから。
天王である僕は、泣いてはならない――――
ー 25,224文字
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update 2026/08/24