君だけのカメラ
「君の誕生日の日、これから毎年僕がこのカメラで写真を撮るよ。」
桜が綺麗に咲く4月。君にそう言った。それまで僕の人生は何だったんだろうか。と思うほど君に会ってから変わった。それから本当に毎年彼女の誕生日には写真を撮った。場所は決まって公園の桜の木の下。
君はずっと悩んでたね。僕はそんな君の側にいて、君の力になるだけで良かったのに。
でも、君だけのカメラでは無くなってしまったね。
僕が君の事を写真に撮りたいと思った理由がやっと今分かったよ。
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update 2024/03/10