私が人を護る理由
旧タイトル⤵︎ ︎
調査兵団所属の人類最強はもう盲目だった。
幼い頃
私は普通の人より良く視えた。
良く視えるとは、ただ単に視力がいいというわけではなく
「透視」だった。
人体の皮膚、筋肉、内臓を透かし見れるというものだ。
私が注意して見れば見るほど形容し難い恐怖に襲われ、それに加えて容姿も一般とは異なるものだ。
私「シルバー・ホームラット」は
陽光にあたれば透けてしまいそうな、シルバーの名に相応しい鉛を持たない白銀だった。
透き通る白い肌に、血液のような瞳
同じ人には到底見えなかっただろう。
以上の理由により、幼い頃から私はいじめられていた。
きっと私は、彼らにとって化け物に視えていたんだろう。
両親は、そんな毎日のおかげで凍てついた心には温かかった。
そんな両親ですら、帰らぬ人だというのに____
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