理想?当たり前?…そんな事、僕に押し付けないでよ
僕は、体は女の子だけど、心は男の子。いわゆる“性同一性障害”だ。お母さんとお父さんは離婚しちゃったらしく、お母さんが育ててくれた。それはありがたいのだが…もう一度言おう、僕は心が男の子だから、あんまり女の子が好む物は好きじゃない。嫌いっていうわけではないけど…。
逆に、僕は男の子が好む物の方が好きだ。
お母さんは思い通りにしてくれなくてイライラしたのだろうか。当たりが強くなった。
「どうしてお母さんの言うことが聞けないの?!」
『…ごめん…なさい…』
お母さんは段々エスカレートして、ついには僕に手を出してきたのだ。
『いたッいッおかッあッさ……。』
「五月蝿い!私はもう貴方の事を面倒見たくもないわ!引き取らなきゃ良かった!」
『……………ッ!』
幼い頃の僕には、どうにも出来なかった。
…あれ以来、僕が奴隷とされたんだっけ……。
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update 2022/03/13