第4話

ずっと大好き(名前ネタバレあり)
30
2024/01/02 07:16
怖い
痛い
なんで?
何で私達がこんな目にあわなきゃいけないの?
逃げたい
助けて
助けて
夏油傑
夏油傑
これはなんですか?
だれ?
呪霊
ダ、だい、大丈夫
え?
夏油傑
夏油傑
皆さん
夏油傑
夏油傑
一旦外に出ましょうか
菜々子
菜々子
ハッ、ハッ
美々子
美々子
ななこ…
菜々子
菜々子
菜々子
菜々子
あの人…どっか行っちゃったね…
ザッ、ザリ、ザリ
菜々子
菜々子
菜々子
菜々子
み、みこっ
夏油傑
夏油傑
大丈夫だよ
夏油傑
夏油傑
私は君たちに痛いこととか嫌なことはしない
夏油傑
夏油傑
あの人達とは違うよ
美々子
美々子
ほん、と?
夏油傑
夏油傑
うん、本当
夏油傑
夏油傑
これ、壊すね
菜々子
菜々子
菜々子
菜々子
血…服…ついてる…
夏油傑
夏油傑
これはあの人達のだから大丈夫
夏油傑
夏油傑
怖い?
美々子
美々子
夏油傑
夏油傑
出ておいで
夏油傑
夏油傑
歩ける?
菜々子
菜々子
うん…!
美々子
美々子
ななこ…大丈夫かな…
菜々子
菜々子
うん…きっと…だってあの人は私達と同じものが見えてる
夏油傑
夏油傑
行こう
ザッザッ
美々子
美々子
…どこにいくんですか…?
夏油傑
夏油傑
さぁ?
菜々子
菜々子
…え?
夏油傑
夏油傑
ふふふ
夏油傑
夏油傑
どこにいこうね
大好き
逃げたかった
逃がしてくれた
私達を地獄から引き上げてくれた
 
 
菜々子
菜々子
夏油様っ
美々子
美々子
どこ…いくんですか…?
菜々子
菜々子
置いてかないで…
夏油傑
夏油傑
わっあっ
夏油傑
夏油傑
違うよっ!
夏油傑
夏油傑
ちょっと
夏油傑
夏油傑
ちょっと用事がね
菜々子
菜々子
おいてかない?
夏油傑
夏油傑
置いてかないよ
美々子
美々子
捨てない?
夏油傑
夏油傑
捨てるわけがないだろう?
夏油傑
夏油傑
大丈夫、すぐ戻るよ
 
美々子
美々子
まだかな…
菜々子
菜々子
きっとすぐ帰ってくるよ
菜々子
菜々子
約束してくれたもん
美々子
美々子
…うん
 
夏油傑
夏油傑
…ただいま
美々子
美々子
…!
菜々子
菜々子
おかえりなさい!
美々子
美々子
おかえりなさい…!
初めて夏油様が私達を置いて出掛けた日
帰ってきた夏油様は少し
元気がなかった
菜々子
菜々子
げとーさま?
夏油傑
夏油傑
ん?
美々子
美々子
大丈夫…?
夏油傑
夏油傑
夏油傑
夏油傑
うん
夏油傑
夏油傑
大丈夫
 
その日、親友とケンカしてきたって夏油様はいってた
でも細かくは話してくれなかった
でもいい
一緒に居れるなら少し隠されてたってなんともない
好き
大好き
 
菜々子
菜々子
夏油様…
夏油傑
夏油傑
よく見てなさい
夏油様のおっきくて暖かい手が大好き
夏油様の手でなでなでしてもらうとすごく心地よかった
夏油傑
夏油傑
私に従え
夏油傑
夏油傑
猿共
美々子
美々子
非術師は猿?
菜々子
菜々子
多分
 
夏油様と過ごした10年
何よりも大切な10年
きっともっと増えてく
20年でも30年でも
100年たっても
一緒に居れると思ってた
 
菜々子
菜々子
夏油様ぁ
菜々子
菜々子
五条悟って何者?
夏油傑
夏油傑
夏油傑
夏油傑
親友だったんだ
夏油傑
夏油傑
ケンカしちゃってそれっきり
 
夏油様の髪も大好き
夏油様は別にいいって言うけど私のわがままで髪の毛をとかさせてくれる
10年間
毎日、毎日、ずっと楽しかった
家族が増えていって
私達の一番は夏油様だった
 
夏油傑
夏油傑
最後くらい呪いの言葉を吐けよ
 
菜々子
菜々子
菜々子
菜々子
美々子!業務連…ら…く
美々子
美々子
?菜々子どうしたの?
菜々子
菜々子
菜々子
菜々子
夏油様が…負けた…?
美々子
美々子
え?
美々子
美々子
菜々子
美々子
美々子
菜々子!
美々子
美々子
本当…なの?
菜々子
菜々子
全員…撤退だって
美々子
美々子
…!
菜々子
菜々子
夏油様っ!
美々子
美々子
だめ!菜々子!
菜々子
菜々子
なんで!?
菜々子
菜々子
だって夏油様が!殺されちゃう!
美々子
美々子
私達じゃ勝てないよ!
菜々子
菜々子
っでも!
美々子
美々子
夏油様が撤退って言ったのなら撤退だよ!
美々子
美々子
私は…夏油様に逆らいたくない…
菜々子
菜々子
菜々子
菜々子
うぅっ
美々子
美々子
逃げなきゃ
菜々子
菜々子
うん
逃げなきゃ
逃げなきゃ
逃げなきゃ
 
菜々子
菜々子
うわぁぁぁあぁ!!!
美々子
美々子
げどうざまぁぁぁ!
菜々子
菜々子
やだよ…!
美々子
美々子
ヒック
美々子
美々子
グス
菜々子
菜々子
うぅぅぅう
菜々子
菜々子
ヒックヒック
私達の一番
大切な10年
大好きな人
居なくなっちゃいけなかった人
 
ザッザッ
ザリ、ザリ
菜々子
菜々子
美々子
美々子
っ!?
菜々子
菜々子
…五条…悟
五条悟
五条悟
五条悟
五条悟
あー
五条悟
五条悟
…君たち傑の家族、だっけ?
美々子
美々子
五条悟
五条悟
傑は僕が殺したよ
菜々子
菜々子
っ!おまえ!
菜々子
菜々子
そんなことを言うためだけにここに来たのか!?!
美々子
美々子
菜々子だめ!
五条悟
五条悟
まぁ怒る気持ちも分かる
菜々子
菜々子
菜々子
菜々子
…お前は夏油様をどう思う?
菜々子
菜々子
どう思っている?
五条悟
五条悟
親友だよ
五条悟
五条悟
たった一人の
五条悟
五条悟
僕の…一番
美々子
美々子
菜々子
菜々子
菜々子
菜々子
…ならいい
美々子
美々子
私達の一番は夏油様だし夏油様の一番になりたかった
美々子
美々子
でもなれなかった
美々子
美々子
だって
美々子
美々子
その席にお前が座ってどかないから
五条悟
五条悟
五条悟
五条悟
そう
 
五条悟
私達はお前をいつまでも呪う
でも
夏油様に悔いはきっと残ってない
最後がお前だったから
でも
お前は違う
菜々子
菜々子
…羂索

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